欧州マーケットダイジェスト・28日 英株以外は下落・ドル底堅い

(28日終値:29日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=134.17円(28日15時時点比△0.10円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=142.61円(▲0.12円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0629ドル(▲0.0017ドル)
FTSE100種総合株価指数:7497.19(前営業日比△24.18)
ドイツ株式指数(DAX):13925.60(▲69.50)
10年物英国債利回り:3.673%(△0.036%)
10年物独国債利回り:2.501%(▲0.023%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。米10年債利回りが3.80%台まで低下すると円買い・ドル売りが先行。22時前に一時133.40円付近まで値を下げた。ただ、アジア時間に付けた日通し安値133.38円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。米10年債利回りが3.88%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、2時過ぎには134.30円付近まで持ち直した。もっとも、アジア時間に付けた日通し高値134.40円を上抜けることは出来なかった。
 なお、この日発表の12月米リッチモンド連銀製造業景気指数は予想を上回った一方、11月米住宅販売保留指数は予想を下回るなど強弱入り混じる結果となった。

・ユーロドルは頭が重かった。欧州債利回りの上昇を受けて、欧米金利差の拡大を意識したユーロ買い・ドル売りが先行。NY市場に入り、米長期金利が低下するとユーロ買い・ドル売りがさらに進み、23時30分過ぎに一時1.0674ドルと日通し高値を付けた。ただ、米長期金利が上昇に転じると一転下落した。1時前には1.0612ドルと前日安値に面合わせした。

・ユーロ円は方向感に乏しい展開。21時30分過ぎに142.15円付近まで売られたものの、24時過ぎには142.86円付近まで上昇し、そのあとは142円台半ばで値動きが鈍った。市場では「新規の取引材料に乏しいうえ、年末を控えて積極的に持ち高を傾ける展開にはならなかった」との声が聞かれた。

・ロンドン株式相場は続伸。中国政府が新型コロナウイルスの感染拡大対策で導入した厳しい防疫措置を緩和する方針を打ち出すと、同国経済への先行き懸念が後退。投資家心理の改善につながり、英株にも買いが入った。ただ、英以外の欧州株相場が下落した影響を受けて、上値も限定的だった。

・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反落。中国が新型コロナウイルス感染抑制策を大幅に緩和したことが好感されて買いが入ったものの、終盤失速した。米国株相場の下落などが相場の重しとなった。個別ではポルシェ(1.55%安)やインフィニオン・テクノロジーズ(1.49%安)、シーメンス・エナジー(1.47%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。

(中村)
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