週間為替展望(ドル/ユーロ)-市場の注目、米金利見通しへ
◆ドル円、一連の米経済指標や要人発言に一喜一憂か
◆イースター休暇で週末にかけては商い閑散も
◆ユーロドル、ECBの利上げ期待一段と高まる
予想レンジ
ドル円 130.00-136.00円
ユーロドル 1.0700-1.1200ドル
4月3日週の展望
ドル円は、米金利見通しに市場の注目が改めて集まり、一連の米重要指標や米当局者の発言に一喜一憂する展開となりそうだ。
今週は月末・期末・年度末ということで、特に東京市場では特殊玉のフローが持ち込まれ、為替相場は上下に大きく振らされる展開となったが、来週は改めて米利上げ見通しを巡る思惑に市場の焦点がシフトすると見ている。現時点でも市場は年後半からの利下げを予想しており、米当局との認識の乖離が生じている状況。この乖離を埋めていくには強い経済指標で証明する必要があり、そういった意味でも来週は4月3日に3月米ISM製造業景気指数、4日に2月米JOLTS求人件数、5日に3月米ISM非製造業指数、7日に3月米雇用統計などが予定されているため、非常に重要な週となりそうだ。
また、要人発言にも注目したい。3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、ブラード米セントルイス連銀総裁やバーキン米リッチモンド連銀総裁、コリンズ米ボストン連銀総裁が追加利上げを示唆する発言をしたほか、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁も金利を高く据え置く必要性を訴えるなど、誰一人して利下げを匂わす発言をしていない。このうち、今年の投票メンバーはカシュカリ総裁のみだが、来週以降、投票メンバーからの金利見通しに関する踏み込んだ発言が出てくるかどうかに注意が必要だろう。
ただ、来週末はイースター休暇に入り、週後半にかけては徐々に市場参加者が減少。商いが閑散となることが想定される。特に、週末の4月7日は流動性が低下する中で米雇用統計が発表されるため、結果次第では値動きが大きくなることを警戒する声も聞かれている。
ユーロドルは、欧州金融不安が後退しているほか、インフレ高に伴って一段と欧州中央銀行(ECB)による利上げ期待が高まっていることから底堅い動きが継続しそうだ。スペインの3月消費者物価指数(CPI)が大きく鈍化したことで独CPIへの警戒感が一時高まったものの、結果は予想を上回った。インフレ抑制のためにECBが今後も利上げを継続するとの見方をさらに強めている。
3月27日週の回顧
ドル円は欧米金融システムを巡る過度な警戒感が後退したとして株高・米金利上昇とともに買いが先行し、一時131.76円まで値を上げた。翌28日は月末・年度末に絡んだ輸出勢の売りが持ち込まれると130.41円まで失速したが、29日には一転して本邦実需勢による断続的な買いが観測され、大幅反発。31日の期末には改めて実需勢の買いから一時133.36円まで大きく上昇している。ユーロドルは金融システム不安の後退によりリスクオンムードが広がるなか、週明けから底堅い動きが続いた。良好な独CPIを受けてECBによる利上げ期待が一段と高まったことも追い風となり、一時1.0926ドルまで買い上げられた。(了)
◆イースター休暇で週末にかけては商い閑散も
◆ユーロドル、ECBの利上げ期待一段と高まる
予想レンジ
ドル円 130.00-136.00円
ユーロドル 1.0700-1.1200ドル
4月3日週の展望
ドル円は、米金利見通しに市場の注目が改めて集まり、一連の米重要指標や米当局者の発言に一喜一憂する展開となりそうだ。
今週は月末・期末・年度末ということで、特に東京市場では特殊玉のフローが持ち込まれ、為替相場は上下に大きく振らされる展開となったが、来週は改めて米利上げ見通しを巡る思惑に市場の焦点がシフトすると見ている。現時点でも市場は年後半からの利下げを予想しており、米当局との認識の乖離が生じている状況。この乖離を埋めていくには強い経済指標で証明する必要があり、そういった意味でも来週は4月3日に3月米ISM製造業景気指数、4日に2月米JOLTS求人件数、5日に3月米ISM非製造業指数、7日に3月米雇用統計などが予定されているため、非常に重要な週となりそうだ。
また、要人発言にも注目したい。3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、ブラード米セントルイス連銀総裁やバーキン米リッチモンド連銀総裁、コリンズ米ボストン連銀総裁が追加利上げを示唆する発言をしたほか、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁も金利を高く据え置く必要性を訴えるなど、誰一人して利下げを匂わす発言をしていない。このうち、今年の投票メンバーはカシュカリ総裁のみだが、来週以降、投票メンバーからの金利見通しに関する踏み込んだ発言が出てくるかどうかに注意が必要だろう。
ただ、来週末はイースター休暇に入り、週後半にかけては徐々に市場参加者が減少。商いが閑散となることが想定される。特に、週末の4月7日は流動性が低下する中で米雇用統計が発表されるため、結果次第では値動きが大きくなることを警戒する声も聞かれている。
ユーロドルは、欧州金融不安が後退しているほか、インフレ高に伴って一段と欧州中央銀行(ECB)による利上げ期待が高まっていることから底堅い動きが継続しそうだ。スペインの3月消費者物価指数(CPI)が大きく鈍化したことで独CPIへの警戒感が一時高まったものの、結果は予想を上回った。インフレ抑制のためにECBが今後も利上げを継続するとの見方をさらに強めている。
3月27日週の回顧
ドル円は欧米金融システムを巡る過度な警戒感が後退したとして株高・米金利上昇とともに買いが先行し、一時131.76円まで値を上げた。翌28日は月末・年度末に絡んだ輸出勢の売りが持ち込まれると130.41円まで失速したが、29日には一転して本邦実需勢による断続的な買いが観測され、大幅反発。31日の期末には改めて実需勢の買いから一時133.36円まで大きく上昇している。ユーロドルは金融システム不安の後退によりリスクオンムードが広がるなか、週明けから底堅い動きが続いた。良好な独CPIを受けてECBによる利上げ期待が一段と高まったことも追い風となり、一時1.0926ドルまで買い上げられた。(了)