ニューヨーク外国為替市場概況・27日 ドル円、反落

 27日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は129.88円と前営業日NY終値(130.22円)と比べて34銭程度のドル安水準だった。米連邦準備理事会(FRB)が金融政策を判断するうえで重視している12月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)で変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターは市場予想通り前年比4.4%上昇となり、米インフレの減速が確認された。指標発表直後はドル売りが出て一時129.56円付近まで下押ししたものの、反応は一時的だった。アジア時間に付けた日通し安値129.50円が目先サポートとして働いたこともあり、130.07円付近まで下げ渋る場面があった。そのあとは週末を控えたポジション調整の動きに終始し、129円台後半で値動きが鈍った。
 なお、米PCEの結果について市場では「FRBは2月と3月にそれぞれ0.25%の利上げを決定したあとは、利上げを停止する可能性がある」との声が聞かれた一方、「FRBの利上げペース減速を裏打ちする格好となったが、利上げ休止を議論するには十分でない可能性が高い」との指摘があった。

 ユーロドルは続落。終値は1.0868ドルと前営業日NY終値(1.0892ドル)と比べて0.0024ドル程度のユーロ安水準だった。米物価指標を受けて米インフレの減速が確認されるとドル売りが先行したのの、反応は一時的だった。前日には一時1.0929ドルと約9カ月ぶりの高値を更新しただけに、利食い売りなどが優勢となった。市場では「ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに絡んだユーロ売りのフローが観測された」との声も聞かれ、一時1.0838ドルまで値を下げた。来週には米連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州中央銀行(ECB)定例理事会など重要イベントを控えており、ポジション調整目的の売りも出やすかった。

 ユーロ円は反落。終値は141.15円と前営業日NY終値(141.83円)と比べて68銭程度のユーロ安水準。ユーロドルの下落につれた売りが出ると、前日の安値140.87円を下抜けて一時140.82円と日通し安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:129.50円 - 130.27円
ユーロドル:1.0838ドル - 1.0900ドル
ユーロ円:140.82円 - 141.85円

(中村)
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