ニューヨーク外国為替市場概況・19日 ドル円、続伸

 19日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は139.65円と前営業日NY終値(138.83円)と比べて82銭程度のドル高水準だった。前日の植田和男日銀総裁の発言を受けて、日銀の大規模金融緩和策の修正観測が後退する中、23時30分前に一時139.99円と欧州時間に付けた日通し高値に面合わせした。
 ただ、節目の140.00円手前では上値が重くなった。米10年債利回りが3.73%台まで低下したことが相場の重しとなったほか、50日移動平均線の140.38円や12日の高値140.39円がレジスタンスとして意識された。

 ユーロドルは続落。終値は1.1201ドルと前営業日NY終値(1.1229ドル)と比べて0.0028ドル程度のユーロ安水準だった。欧州序盤に一時1.1240ドルと日通し高値を付けたものの、前日に付けた約1年5カ月ぶりの高値1.1276ドルがレジスタンスとして働くと失速した。欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測が後退する中、24時前に一時1.1175ドルと日通し安値を更新した。市場では「今夏以降、ECBが利上げを一時停止する可能性が意識されている」との声が聞かれた。
 なお、ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁は「あと0.25%の利上げで十分」「インフレは低下しており、さらなる引き締めは経済に悪影響を与える可能性」などと述べた。

 ユーロ円は上昇。終値は156.43円と前営業日NY終値(155.89円)と比べて54銭程度のユーロ高水準。欧州時間に一時157.21円まで上昇した影響が残ったものの、NY市場に限れば上値の重さが目立った。ECBの利上げ継続観測が後退する中、24時頃には156.16円付近まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:138.77円 - 139.99円
ユーロドル:1.1175ドル - 1.1240ドル
ユーロ円:155.84円 - 157.21円

(中村)
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