ニューヨーク外国為替市場概況・18日 ドル円、小反発

 18日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小反発。終値は138.83円と前営業日NY終値(138.71円)と比べて12銭程度のドル高水準だった。6月米小売売上高が予想より弱い結果だったことが伝わると、米金利の低下とともに円買い・ドル売りが先行。前日の安値138.00円を下抜けて、21時30分過ぎに一時137.70円と日通し安値を更新した。
 ただ、137円台では押し目を拾いたい向きも多く下げ渋った。植田和男日銀総裁が20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後の会見で「持続的、安定的な2%のインフレ達成にはまだ距離がある」などと発言すると、「日銀が今月の金融政策決定会合でイールドカーブ・コントロール(YCC)政策を修正する」との観測が後退。全般円売りが優勢となり、アジア時間の高値138.92円を上抜けて一時139.14円まで値を上げた。
 もっとも、前日の高値139.41円を上抜けることは出来ず、NY午後には138.76円付近まで下押しした。

 ユーロドルは小反落。終値は1.1229ドルと前営業日NY終値(1.1236ドル)と比べて0.0007ドル程度のユーロ安水準だった。低調な米小売指標の結果が伝わると1.1269ドル付近まで買い戻される場面もあったが、戻りは鈍かった。欧州時間に伝わったクノット・オランダ中銀総裁の「コアインフレは横ばい状態となったようだ」「(秋以降の利上げについて)あり得るが確実ではない」との発言を受けて、欧州中央銀行(ECB)の利上げ継続観測が後退する中、2時前に一時1.1209ドルと日通し安値を更新した。

 ユーロ円はほぼ横ばい。終値は155.89円と前営業日NY終値(155.88円)と比べて1銭程度のユーロ高水準。クノット・オランダ中銀総裁の発言が相場の重しとなり、一時154.88円と日通し安値を付けたものの、植田日銀総裁の発言が伝わると一転上昇した。23時過ぎには156.11円付近まで持ち直した。ただ、アジア時間に付けた日通し高値156.14円を上抜けることは出来なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:137.70円 - 139.14円
ユーロドル:1.1209ドル - 1.1276ドル
ユーロ円:154.88円 - 156.14円

(中村)
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