NYマーケットダイジェスト・25日 株高・長期金利上昇・ユーロ安・円高

(25日終値)
ドル・円相場:1ドル=140.90円(前営業日比▲0.58円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=155.78円(▲0.75円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1055ドル(▲0.0009ドル)
ダウ工業株30種平均:35438.07ドル(△26.83ドル)
ナスダック総合株価指数:14144.55(△85.68)
10年物米国債利回り:3.88%(△0.01%)
WTI原油先物9月限:1バレル=79.63ドル(△0.89ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1963.7ドル(△1.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
5月米住宅価格指数(前月比)      0.7%       0.7%
5月米ケース・シラー住宅価格指数
前年比                ▲1.7%     ▲1.7%
7月米消費者信頼感指数         117.0     110.1・改
7月米リッチモンド連銀製造業景気指数  ▲9      ▲8・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ユーロドルは6日続落。欧州時間発表の7月独Ifo企業景況感指数が予想を下回ったことで、ユーロ圏景気の悪化を懸念したユーロ売りが優勢となった。欧州中央銀行(ECB)がこの日公表した4-6月期の銀行貸出調査で、ユーロ圏企業の融資需要が2003年の調査開始以来最低となったことも相場の重し。
 NY市場に入ると、7月米消費者信頼感指数や7月米リッチモンド連銀製造業指数が予想を上回ったこともユーロ売り・ドル買いを促し、一時1.1021ドルと12日以来の安値を付けた。
 ただ、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングにかけてはドル売りのフローが観測されたため下げ渋った。

・ドル円は続落。米10年債利回りが3.92%台まで上昇すると円売り・ドル買いが先行。20時30分前に一時141.73円と日通し高値を更新した。
 ただ、前日の高値141.81円が目先レジスタンスとして働くと失速した。ユーロ円などクロス円の下落につれた円買い・ドル売りも出た。その後、米経済指標の上振れで買い戻しが強まる場面もあったが、ロンドン・フィキシングにかけてドル売りが優勢になると一時140.86円と日通し安値を付けた。米10年債利回りが上昇幅を縮めたことも相場の重し。
 もっとも、50日移動平均線の140.83円や前日の安値140.76円が目先サポートとして働くと下げ止まった。

・ユーロ円も続落。欧州景気不安が台頭する中、ユーロドルの下落につれた円買い・ユーロ売りが出ると一時155.62円と本日安値を付けた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら12日続伸し、昨年2月以来約1年5カ月ぶりの高値となった。米連邦準備理事会(FRB)の利上げが長引くとの観測が後退する中、株式への買いが続いた。決算が好感された3Mやベライゾン・コミュニケーションズなどが上昇し、相場を支えた面もあった。ただ、足もとで相場上昇が続いたあとだけに、利益確定目的の売りも出やすく引けにかけては伸び悩んだ。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸した。

・米国債券相場で長期ゾーンは続落。明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表を前にポジション調整目的の売りがやや優勢となった。7月米消費者信頼感指数などが予想を上回ったことも相場の重し。

・原油先物相場は小幅に4日続伸。エネルギー消費大国の中国で追加景気支援策に対する期待が盛り上がり、エネルギー需要が高まるとの思惑につながった。明日の米週間原油在庫に対する期待感も買い地合いを下支えしたもよう。

・金先物相場は4日ぶりに反発。4営業日続落の安寄りスタートとなったものの、17日安値1968.5ドルからの直近上昇幅を概ね解消するところまで下落して下げ止まった。明日にFOMCの結果発表を控えるなかの調整の買い戻しが進行。ただ、戻りは1986.2ドルまでと、20日につけた目先の上値2008.5ドルから本日の下振れ先行でつけた安値1971.1ドルまでの下落幅に対する38.2%戻し1985.39ドルを達成したレンジにとどまった。

(中村)
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