NY株見通し-底堅い展開か 9月ミシガン大期待インフレ率速報値に注目

 今晩は底堅い展開か。昨日はナスダック市場に新規上場したアームが公開価格を大幅に上回ったことや、経済指標を受けて利上げの長期化懸念が和らぐと同時にソフトランディング期待が高まったことでセンチメントが改善。ダウ平均が3日ぶりに反発し、S&P500とナスダック総合は2日続伸した。引け後の動きではアドビが予想を上回る決算を発表したものの、株価は時間外で約1.7%下落し、レナーも売上高、利益が予想を上回ったが時間外で0.6%下落した。一方、IPO初日に急伸したアームは時間外でも6%超上昇した。

 週末の取引となる今晩はセンチメントの改善を背景に底堅い展開か。来週19-20日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きが確実視されているが、焦点は11月FOMCでの利上げの有無に移っており、発表される経済指標が注目される。9月ミシガン大消費者信頼感指数速報値と併せて発表される1年先期待インフレ率速報値はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長も注目する指標で、8月分の3.5%から低下となれば利上げサイクルの終了期待が一段と高まりそうだ。

 今晩の米経済指標・イベントは9月NY連銀製造業業況指数、8月輸入物価、8月鉱工業生産、9月ミシガン大消費者信頼感指数速報値、同1年先・5年先期待インフレ率速報値など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:9月15日、14:00)
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