NY株見通し-金融政策の見通しを巡り、9月CPIに注目

 今晩は9月消費者物価指数(CPI)に注目。昨日は米9月生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回る伸びとなったものの、米国債利回りの低下が続いたことが支援となり、主要3指数がそろって4日続伸した。公表された9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、多くのメンバーが年内の追加利上げを支持する内容だったものの、一部のメンバーが追加利上げに慎重だった。米10年債利回りは前週に4.88%台と16年ぶりの高水準となったが、昨日は4.55%台に低下した。ハイテク株主体のナスダック総合は0.71%高とダウ平均の0.19%高、S&P500の0.43%高をアウトパフォームし、約1カ月ぶりに短期トレンドラインの50日移動平均線を上回った。

 今晩の取引では金融政策の見通しを巡り、寄り前に発表される米9月消費者物価指数(CPI)に注目が集まる。9月CPIは前月比+0.3%と8月の+0.6%から鈍化が見込まれ、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアCPIは前月比+0.3%と8月から横ばいが予想されている。前年比では総合が+3.6%、コアが+4.1%とそれぞれ8月の+3.7%、+4.3%から鈍化が予想されている。予想通りの鈍化となれば、利上げサイクルの終了期待が株式相場の支援となりそうだ。このほか、新規失業保険申請件数も発表予定で雇用動向にも要注目か。

 今晩の米経済指標・イベントは9月CPI、新規失業保険申請件数のほか、EIA週間原油在庫、米30年債入札、9月財政収支など。このほか、ローガン米ダラス連銀総裁やボスティック米アトランタ連銀総裁の発言も予定されている。企業決算は寄り前にウォルグリーン・ブーツ・アライアンス、デルタ航空、ドミノ・ピザなどが発表予定。(執筆:10月12日、14:00)
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