NY株見通し-9月PPIやFOMC議事要旨に注目

 今晩は経済指標に注目。昨日は中東の地政学リスクが引き続き意識されたものの、米国債利回りの低下や原油相場の下落が好感され、主要3指数がそろって3日続伸した。米10年債利回りは先週16年ぶりの高水準となる4.88%台まで上昇したが、米連邦準備理事会(FRB)高官から追加利上げに慎重な発言が相次いだことで昨日は4.66%台に低下した。11月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見通しを巡っては、CMEのフェド・ウォッチでの利上げ確率は先週の約30%から14%に低下した。

 今晩の取引では先行きの金融政策の見通しを巡り、寄り前に発表される米9月生産者物価指数(PPI)が焦点となりそうだ。9月PPIは前年比+1.6%と8月から横ばいが見込まれ、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアPPIは同+2.3%と8月の+2.2%から伸びがわずかに加速すると予想されている。また、取引時間午後には利上げが見送られた9月19-20日開催分のFOMC議事要旨が公表される。PPIや議事要旨を受けた米国債利回りの動向に要注目となる。

 今晩の米経済指標・イベントは9月生産者物価指数(PPI)、FOMC議事要旨のほか、MBA住宅ローン申請指数など。このほか、ボウマンFRB理事、ウォラーFRB理事、ボスティック米アトランタ連銀総裁の講演なども予定され、要人発言にも注目が集まる。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:10月11日、14:00)
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