株式明日の戦略-下を試して切り返す、ここからはナスダックの動向に要注目

 24日の日経平均は4日ぶり反発。終値は62円高の31062円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1091/値下がり507。指数寄与度の大きいファーストリテイリングとソフトバンクGが上昇。両銘柄は前場で日経平均が大きく下げた局面でも買いが入っていた。ソシオネクストがリリースを材料に3%を超える上昇。日本製鉄や東京製鉄など、前日セクターとして弱かった鉄鋼株に見直し買いが入った。証券会社がレーティングを引き上げたサイゼリヤが上場来高値を更新。吉野家HD、ギフトHD、力の源HDなど外食株に大幅高となるものが多く散見された。

 一方、証券会社が投資判断を引き下げた川崎汽船が4%を超える下落。レーザーテックやディスコなど半導体株の一角が弱かった。米長期金利の低下を受けて、三菱UFJや三井住友など銀行株が全般軟調。ニデックの急落もあって業績関連のリリースに対しては厳しめの反応が見られており、寿スピリッツは上方修正が好感されずに大幅安となった。

 本日、グロース市場に新規上場したジャパンM&Aソリューションは、高い初値をつけた後にストップ高をつける場面もあるなど騰勢を強め、終値も初値を大きく上回った。同社に出資しているエアトリにも強い買いが入った。

 日経平均は4日ぶり反発。終値(62円高の31062円)では小幅なプラスにとどまったが、場中の値動きは荒くなった。直近安値に接近しながらもこれを割り込まず、400円超下げたところからプラスで終了。プライムでは後場に入って値上がり銘柄数が値下がりを上回っており、当面の売りは出尽くした感がある。きょうは外食株が強かったが、これに関しては、何かを買いたい意欲は強いけれども決算発表前の銘柄は手がけづらいという環境下で、資金の受け皿になったものと推測される。

 米国では本日、アルファベットやマイクロソフトなどグロースの主力銘柄が決算を発表予定。この先もメタ・プラットフォームズ(25日)、アマゾン・ドットコム(26日)など主力どころの決算発表が相次ぐ。米国株、特にナスダックの動きが大きく注目される。米長期金利の絶対水準は高いが、その中でこれらの銘柄が決算で買われるのであれば、日本のグロース株にも好影響が見込まれる。また、このタイミングでグロース株の動きが良くなれば、日本株は米国の金利上昇には耐性を示し、金利が低下すれば強く買われるというように、外部環境に対して良い意味で鈍感となってくるだろう。安値更新基調が続いていたマザーズ指数もきょうは強く反発しており、あすはスカッと上昇する展開に期待したい。
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