ニューヨーク外国為替市場概況・2日 ドル円、続落

 2日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は150.45円と前営業日NY終値(150.95円)と比べて50銭程度のドル安水準となった。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて米金融引き締めの長期化に対する懸念が後退する中、米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.62%台まで急低下すると、全般ドル売りが優勢となった。この日発表の7-9月期米単位労働コスト速報値が前期比年率0.8%低下と予想の0.7%上昇に反してマイナスとなり、賃金の上昇圧力が和らいだこともドル売りを誘った。また、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い結果となり、労働需給の引き締まりが緩和しているとの見方が出たことも相場の重しとなり、22時過ぎに一時149.85円と日通し安値を付けた。
 ただ、売り一巡後は徐々に買い戻しが優勢となり、150.55円付近まで持ち直した。149円台では押し目買いなどが入ったほか、米10年債利回りの低下が一服した影響を受けた。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反発。終値は1.0622ドルと前営業日NY終値(1.0570ドル)と比べて0.0052ドル程度のユーロ高水準だった。欧州時間発表の仏・独・ユーロ圏の10月製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が速報値から上方修正されたことでユーロ買いが先行。NY時間に入り、米労働市場の軟化の兆しを示唆する雇用関連指標が発表されると、全般ドル売りが活発化し、22時前に1.0668ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、買い一巡後は徐々に上値が重くなった。米長期金利が低下幅を縮めたことでドル売りの勢いが後退すると、1時30分過ぎには1.0611ドル付近まで押し戻された。

 ユーロ円は反発。終値は159.81円と前営業日NY終値(159.58円)と比べて23銭程度のユーロ高水準。ダウ平均が一時570ドル超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移すると、投資家のリスク志向が改善し円売り・ユーロ買いが広がった。22時30分過ぎには一時160.08円と日通し高値を更新した。その後の下押しも159.67円付近にとどまった。

本日の参考レンジ
ドル円:149.85円 - 150.97円
ユーロドル:1.0568ドル - 1.0668ドル
ユーロ円:159.07円 - 160.08円

(中村)
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