株式明日の戦略-続伸し週間では小幅高、来週は方向感に欠ける動きが続くか

 24日の日経平均は続伸。終値は173円高の33625円。
 年初来高値(33753.33円、7/3)は更新できなかった一方で、週間上昇や週間陽線は達成しており、絶妙な終わり方。TOPIXに至っては週間ではきっちり横ばい(0.0%)となっている。そのような中、強さが目立ったのが、週間で3.3%高となったグロース250指数。米国の金利低下が追い風となっただけでなく、大型株が為替に振り回されたことで、為替の影響が相対的に軽微な中小型株の買い安心感が高まった。この先、大型株の動きが良くなるようであれば、幕間つなぎ的な動きにとどまると思われる。一方、大型株が案外となった場合には、新興グロース株に値幅を求めた資金が向かうことになるだろう。


【来週の見通し】
 一進一退か。月替わりのタイミングとなり、日米で経済指標が多く出てくる。米国の長期金利とドル円がクローズアップされる場面が増えてくるだろう。現状では米国の長期金利上昇に対する警戒は大きく後退している。ただ、今週は米長期金利が低下しても、ドル安・円高が進行したことで日本株が売られる場面があった。米金利や為替がどう動くかで業種では濃淡がつくと思われるだけに、全体では強気にも弱気にも傾きづらくなると考える。26日に予定されていたOPECプラス会合は、30日に延期された。原油価格の動向にも神経質になりそうで、方向感が定まらないと予想する。


【今週を振り返る】
 前半軟調、後半堅調で、週間では小幅に上昇した。日経平均は20日、21日と連日で米国株高を好感できずに下落。米国では10年債利回りの低下傾向が続いたが、これを受けて為替市場でドル安・円高が急速に進行したことが日本株には逆風となり、為替に敏感な自動車株が売り込まれた。しかし、22日は急激な円高に一服感が出てきたことから、米国株安を跳ね返して上昇。休場明けの24日は為替の落ち着きや米国株の上昇を好感して、3桁の上昇となった。なお、月曜20日や金曜24日には33800円台に乗せる場面があったが、年初来高値(33753.33円、7/3)を更新することはできなかった。日経平均は週間では4週続伸し、約40円の上昇。週足では4週連続で陽線を形成した。

【来週の予定】
 国内では、10月企業向けサービス価格指数(11/27)、40年国債入札(11/28)、10月小売業販売額、10月百貨店・スーパー販売額、10月鉱工業生産、11月消費者態度指数・一般世帯、2年国債入札(11/30)、10月失業率、10月有効求人倍率(12/1)などがある。

 海外の経済指標の発表やイベントでは、米10月新築住宅販売件数、米2年国債入札、米5年国債入札、米サイバーマンデー(11/27)、米9月住宅価格指数、米9月ケース・シラー米住宅価格指数、米11月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米7年国債入札(11/28)、米7-9月期GDP改定値、ベージュブック(11/29)、OPECプラス会合、中国11月製造業PMI、国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)(~12/12 ドバイ)、米10月個人所得・個人支出(11/30)、中国11月Caixin製造業PMI、米11月ISM製造業景況指数(12/1)などがある。
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