株式明日の戦略-「適温相場」か「消極的相場」かを見定める局面に

 28日の日経平均は続落。終値は39円安の33408円。米国株安を受けても上昇して始まったが、上値が重く開始早々にマイナス転換。そこから下を試しに行ったが、33300円近辺では売り圧力が和らいだ。10時以降はマイナス圏での小動きが長く続き、後場には戻りを試す場面もあった。終盤には瞬間的にプラス圏に浮上したが、そこでは売り直され、小幅な下落で取引を終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆3400億円。業種別では水産・農林、パルプ・紙、ゴム製品などが上昇した一方、証券・商品先物、保険、海運などが下落した。投資有価証券の売却に伴い、通期の純利益見通しを引き上げた富士製薬工業<4554.T>が大幅上昇。反面、複数のトヨタグループ企業が保有株を売却する方針との観測が伝わったデンソー<6902.T>が、引け間際に大きく値を崩した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり970/値下がり635。中期経営計画を公表した双日が8.5%高。きょうが売り出し取得者の受渡日となる味の素が、全市場の売買代金ランキングトップ5に入る大商いとなって上昇した。ファストリの動きが良かったほか、レーザーテック、ルネサスなど半導体関連の一角が強めの上昇。政府クラウドの新しい提供事業者として選定されたと伝わったさくらインターネットがストップ高まで買い進まれた。

 一方、米長期金利の低下を受けて、三菱UFJや三井住友など銀行株が下落。為替が円高に振れたことから、マツダやホンダなど自動車株の一角が売りに押された。証券会社が投資判断を引き下げたシャープが9.5%安。サムティとの業務提携解消が嫌気されたウェルスマネジメントが急落した。

 日経平均は続落。ただ、プライムでは値上がり銘柄の方が多く、前引けと比べても大引けの方が値上がり銘柄が多かった。下落は印象が悪いが、投資家心理の悪化にはつながらないだろう。とは言え、米国の10年債利回りが大きく低下した割には、ポジティブ側、ネガティブ側の両方で影響が大きそうな銘柄の値動きがおとなしかったことは気になる動き。ネガティブな影響が小さいだけであれば「適温相場」入りへの期待を高めるが、ポジティブな影響まで小さくなってしまうと、先高期待が高まらず、相場が不安定になってしまう。本日の米国では、11月消費者信頼感指数のほか、住宅関連の指標がいくつか出てくる。また、7年国債の入札もあり、米債券市場の値動きは大きくなる可能性がある。そうなった場合に、金利低下ならグロース株、金利上昇ならバリュー株に大きな動きが見られるかに注目しておきたい。
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