ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ユーロドル、しっかり

 14日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルはしっかり。24時時点では1.0991ドルと22時時点(1.0924ドル)と比べて0.0067ドル程度のユーロ高水準となった。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り政策金利を4.50%で据え置くことを決めたと発表。声明では「金利水準は十分に長い期間維持される必要がある」「インフレは短期的には一時的に上昇する可能性がある」と指摘した。
 また、ラガルド総裁は理事会後の会見で「経済成長へのリスクは依然下方向に傾いている」としながらも、「12月のインフレはベース効果で加速する可能性が高い」「絶対に警戒を引き下げるべきではない」「利下げについては全く議論しなかった」などと発言した。
 ECBが利下げの可能性を示唆せず、逆に物価上昇圧力は依然として強いと主張したことで、全般ユーロ買いが活発化すると、24時過ぎに一時1.0997ドルと11月29日以来の高値を付けた。

 ドル円は下げ渋り。24時時点では141.68円と22時時点(141.64円)と比べて4銭程度のドル高水準だった。11月米小売売上高や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが分かると一時142.28円付近まで買い戻されたものの、戻りは鈍かった。米利下げ観測が高まる中、戻りを売りたい向きは多いようだ。対ユーロ中心にドル売りが強まった影響も受けた。

 ユーロ円は堅調。24時時点では155.73円と22時時点(154.72円)と比べて1円01銭程度のユーロ高水準。ECBの利下げ観測が後退する中、全般ユーロ買いが進んだ流れに沿って一時155.88円と本日高値を付けた。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:140.97円 - 142.90円
ユーロドル:1.0874ドル - 1.0997ドル
ユーロ円:153.87円 - 155.88円


(中村)
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