ニューヨーク外国為替市場概況・5日 ドル円、横ばい

 5日のニューヨーク外国為替市場でドル円は横ばい。終値は144.63円と前営業日NY終値(144.63円)と同じ水準だった。米重要指標の発表を控えてしばらくは145円台前半でのもみ合いが続いていたが、米指標結果が伝わると米金利動向に左右されて乱高下した。
 米労働省が発表した12月米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比21.6万人増と予想の17.0万人増を上回り、失業率が3.7%と予想の3.8%より強い内容だったことが分かると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。平均時給が前月比0.4%上昇/前年比4.1%上昇と予想の前月比0.3%上昇/前年比3.9%上昇を上回ったことも相場の支援材料となり、一時145.97円まで値を上げた。
 ただ、買い一巡後は急速に伸び悩んだ。12月米ISM非製造業景況指数が50.6と予想の52.6を下回ったことが分かると、米長期金利が低下に転じ、全般ドル売りが優勢に。0時30分前には一時143.81円と日通し安値を更新した。
 もっとも、米長期金利が再び上昇に転じるとドル円にも買い戻しが入り、本日の高値145.97円と安値143.81円の半値である144.89円付近まで持ち直した。

 ユーロドルは小反落。終値は1.0943ドルと前営業日NY終値(1.0945ドル)と比べて0.0002ドル程度のユーロ安水準だった。米雇用統計の上振れをきっかけにユーロ売り・ドル買いが先行すると一時1.0877ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は急速に買い戻しが進んだ。米ISM非製造業景況指数の下振れを受けて、0時過ぎには1.0998ドルと日通し高値を更新した。ただ、米長期金利が再び上昇に転じると1.0935ドル付近まで押し戻された。
 なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するバーキン米リッチモンド連銀総裁は「労働市場は順調に正常化しつつある」「経済の正常化にあわせて金利も正常化するべき」などと話した。

 ユーロ円は3営業日ぶりに小反落。終値は158.25円と前営業日NY終値(158.30円)と比べて5銭程度のユーロ安水準。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

本日の参考レンジ
ドル円:143.81円 - 145.97円
ユーロドル:1.0877ドル - 1.0998ドル
ユーロ円:158.05円 - 159.00円

(中村)
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