15日香港株=もみ合う展開か、中国本土のMLF金利に注目

 15日の香港市場はもみ合う展開か。前週末の米株安や、中東情勢の緊迫化が嫌気される半面、12日に発表された2023年12月の米卸売物価指数(PPI)が予想に反して低下したことを受けて、米早期利下げ観測が再び強まり、相場の支援材料となるだろう。一方、中国本土できょう発表される中期貸出制度(MLF)金利に注目が集まりそうだ。市場ではMLF金利が0.1%引き下げられるとの見方が強まっている。MLF金利は人民銀が毎月20日に公表する事実上の政策金利、最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)の算出基準になる。

 また、中国本土で今週17日に23年10-12月期国内総生産(GDP)や、12月の鉱工業生産、小売売上高など主要経済指標が発表予定。中国経済の先行き不安が根強いなか、指標の発表を控え、様子見ムードが漂う可能性がある。

 前週末のNY市場でダウ平均は3日ぶりに反落した。PPIの低下を好感して朝方に114米ドル高まで上昇し、前日に続いて取引時間中の史上最高値を更新したが、その後は下げに転じて、118.04米ドル安で終了。第4四半期決算を発表したユナイテッドヘルスや大手金融機関の株価の下落が重しとなった。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は小幅に6営業日続伸。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はまちまち。主力株ではHSBC(00005)、AIAグループ(01299)、テンセント(00700)などが香港終値を上回った半面、中国建設銀行(00939)、アリババ集団(09988)などが下回って引けた。
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