1日香港株=神経質な相場か、パウエルFRB議長発言と中国製造業PMIに注目

 1日の香港市場は神経質な相場か。米金融政策と中国景気の今後を見極める上で重要なイベントを前に、積極的な売買を手控えるムードが広まりそうだ。香港時間あす未明、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が討論会に参加する。ウォラーFRB理事の11月28日の講演をきっかけに、FRBが早期に利下げに転換するとの観測が浮上して金利を下押しする圧力が高まっていただけに、パウエル氏から市場の見方をけん制する発言があるかが注目される。

 きょう午前には、中国メディアの財新が11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)を発表する。中国国家統計局が11月30日に発表した11月の製造業PMIは市場予想から下振れし、2カ月連続で景況感の分かれ目となる50を割り込んだ。財新の製造業PMIも予想を下回れば、投資家心理が悪化するだろう。半面、中国政府による景気浮揚策への思惑買いが相場を下支えする展開があり得る。

 11月30日のNY株式相場はダウ平均が3日続伸。FRBが注目するインフレ指標が鈍化し、利上げサイクルの終了や来年の利下げ転換期待が高まった。好決算を発表したセールスフォースが大幅に上昇したことも買いを誘い、年初来高値を更新した。一方、足もとで大きく上昇したエヌビディアなどのハイテク株が利益確定売りに押されナスダック総合が続落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国インターネットサービス大手のテンセント(00700)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)が香港終値を下回った半面、英金融大手のHSBC(00005)、中国ネット通販大手のアリババ集団(09988)が上回って終えた。
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