10日香港株=続落か、米金融引き締め長期化を懸念 パウエルFRB議長発言が重荷

 10日の香港市場は続落か。前日のNY市場では、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言を受けて米金融引き締めの長期化観測が改めて強まり、主要3株価指数がそろって下落した。香港市場でも米長期金利の上昇を受け、幅広い銘柄に売りが先行しそうだ。

 パウエル議長は、9日の国際通貨基金(IMF)イベントで行った講演の準備原稿で、インフレ次第では一段の引き締めをためらわない姿勢を示した。FRBはインフレ率を2%に低下させるような金融政策スタンスを表明しているが「そのようなスタンスを達成できたと確信しているわけではない」と述べた。同日のNY債券市場で、米長期金利の指標となる米10年債利回りが再び上昇に転じた。

 9日の米株式相場はダウ平均が続落し、ハイテク株主体のナスダック総合は10営業日ぶりに反落した。パウエル氏の発言がタカ派寄りと受け止められ、テック株を中心に売りが出た。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のアリババ集団(09988)と美団(03690)、金融株のAIAグループ(01299)、中国建設銀行(00939)、中国平安保険(02318)、自動車株のBYD(01211)が香港終値を下回った半面、英金融大手のHSBC(00005)が上回って終えた。
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