ロンドン為替見通し=イベント控え、嵐の前の静けされ凪相場のままか

 本日は、欧州勢参入後にも欧州各国から主だった経済指標の発表が予定されていないことで、引き続き凪相場になることが予想される。米連邦公開市場委員会(FOMC)が30-31日に開かれることもあり、先週末に米連邦準備理事会(FRB)はブラックアウト期間に入った。また、日銀も今日・明日に政策決定会合が行われていることで、会合2営業日前の先週に同期間に入っている。そして欧州中央銀行(ECB)も25日の会合前7日間はクワイエット期間に入っていることで、各国の要人から市場を動意づけるような発言が出てこないことも市場の動きを抑制している。

 本日のユーロドルは先週高値を上抜け1.09ドル台を回復しているが、週間を通して1月8日週は85Pips、先週(15日)週は123Pipsのレンジしかない。その間、米金利が激しく上下し、ドル円が連日レンジを広げていることを考えると、非常に狭いレンジ内でしか動いていないと言える。

 値動きを狭めているのが、欧州と米国ともに昨年末からの行き過ぎた金融緩和期待が後退していることが一つの要因。そして、ほかの要因としてはどの水準にもまとまったオプションが設定されていること。今週のオプション状況を見ても、本日カットの1.0850ドルのオプションは先週に売買が入ったこともあり、アマウントは減りつつあるが、1.0850ドル、1.0800ドルのオプションが下値サイドでは散見される。また、更に近い水準としては1.0900ドルには24日には大き目のオプションが設定されているほか、31日にも同水準のオプションがある。上下ともにオプションに纏わる売買がユーロの値動きを抑制することになりそうだ。

 なお、NY参入後には米国からは、12月景気先行指標総合指数以外は市場を動意づけるような経済指標の発表は予定されていない。

・想定レンジ上限
 ユーロドル:日足一目均衡表・転換線1.0921ドル、その上は21日移動平均線1.0960ドル。

・想定レンジ下限
 ユーロドル:19日安値1.0866ドルから日足一目均衡表・雲上限1.0854ドルが支持帯。


(松井)
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