ニューヨーク外国為替市場概況・23日 ドル円、3日ぶり反発

 23日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反発。終値は148.35円と前営業日NY終値(148.10円)と比べて25銭程度のドル高水準だった。植田日銀総裁の発言をきっかけに一時146.99円まで急落した反動で買い戻しが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.15%台まで上昇すると全般ドル買いが活発化し、東京時間の高値148.55円を上抜けて一時148.70円まで上値を伸ばした。
 ただ、19日の高値148.80円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。

 ユーロドルは続落。終値は1.0854ドルと前営業日NY終値(1.0883ドル)と比べて0.0029ドル程度のユーロ安水準となった。米長期金利の上昇を受けて全般ドル買いが優勢になると、一時1.0822ドルと昨年12月13日以来の安値を更新した。1月ユーロ圏消費者信頼感速報値が▲16.1と予想の▲14.3を下回ったことも相場の重し。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.82と昨年12月13日以来の高値を付けた。

 ユーロ円も続落。終値は161.04円と前営業日NY終値(161.19円)と比べて15銭程度のユーロ安水準。植田日銀総裁の発言を受けて、日本時間夕刻には160.43円まで下落したものの、NY市場に限れば160円台後半での狭いレンジ取引に終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。

 代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインはこの日も軟調に推移した。市場では「米国で現物を運用対象とする上場投資信託(ETF)が承認されたことを受けて、承認を先取りして買い進めていた投資家の売りが続いている」との声が聞かれた。対ドルでは一時3万8509ドル前後、対円では571万円台と昨年12月1日以来の安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:146.99円 - 148.70円
ユーロドル:1.0822ドル - 1.0916ドル
ユーロ円:160.43円 - 161.72円

(中村)
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