ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ユーロドル、下落

 25日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは下落。24時時点では1.0860ドルと22時時点(1.0888ドル)と比べて0.0028ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り政策金利を4.50%で据え置くことを決めたと発表。声明では「金利水準は十分に長い期間維持される必要がある」「総合インフレに対するエネルギー関連のベース上昇効果とは別に、基調インフレの低下傾向は続いている」と指摘した。
 また、ラガルド総裁は理事会後の会見で「成長に対するリスクは引き続き下振れ方向」「短期的なインフレ期待の指標は著しく低下した」「インフレはさらに緩和すると予想」などと発言。短期金融市場ではECBによる利下げ観測が高まり、ユーロを売る動きが広がった。24時過ぎに一時1.0847ドルまで値を下げた。

 ユーロ円は軟調。24時時点では159.98円と22時時点(160.86円)と比べて88銭程度のユーロ安水準。ラガルド総裁の発言をきっかけに全般ユーロ売りが優勢になると、前日の安値159.98円を下抜けて一時159.77円まで値を下げた。

 ドル円は荒い値動き。24時時点では147.31円と22時時点(147.74円)と比べて43銭程度のドル安水準だった。10-12月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率3.3%増と予想の2.0%増を上回ったことが分かるとドル買いが先行し、一時147.92円と日通し高値を更新した。
 ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数が前期比年率2.0%上昇と市場予想通りとなり、インフレの落ち着きが示されると米長期金利が低下。一転ドル売りが優勢となり、一時147.09円と日通し安値を更新した。ユーロ円の下落につれた売りも出た。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:147.09円 - 147.92円
ユーロドル:1.0847ドル - 1.0902ドル
ユーロ円:159.77円 - 160.97円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。