NYマーケットダイジェスト・25日 NYダウ史上最高値・金利低下・ユーロ安
(25日終値)
ドル・円相場:1ドル=147.66円(前営業日比△0.15円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.15円(▲0.42円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0846ドル(▲0.0039ドル)
ダウ工業株30種平均:38049.13ドル(△242.74ドル)
ナスダック総合株価指数:15510.50(△28.58)
10年物米国債利回り:4.12%(▲0.05%)
WTI原油先物3月限:1バレル=77.36ドル(△2.27ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=2017.8ドル(△1.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
10-12月期米国内総生産(GDP)速報値
前期比年率 3.3% 4.9%
個人消費速報値(前期比年率) 2.8% 3.1%
コアPCE速報値(前期比年率) 2.0% 2.0%
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは反落。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り政策金利を4.50%で据え置くことを決めたと発表。声明では「金利水準は十分に長い期間維持される必要がある」「総合インフレに対するエネルギー関連のベース上昇効果とは別に、基調インフレの低下傾向は続いている」と指摘した。
また、ラガルド総裁は理事会後の会見で「成長に対するリスクは引き続き下振れ方向」「短期的なインフレ期待の指標は著しく低下した」「インフレはさらに緩和すると予想」などと発言。短期金融市場でECBの利下げ観測が高まると、ユーロを売る動きが広がった。4時30分前には一時1.0822ドルと日通し安値を更新した。なお、ECB関係者の話として「ECBはインフレ統計が改善すれば、3月にも利下げ議論を開始する用意がある」との報道が伝わった。
・ドル円は反発。10-12月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率3.3%増と予想の2.0%増を上回ったことが分かるとドル買いが先行し一時147.92円と日通し高値を付けたものの、すぐに失速した。
米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数が前期比年率2.0%上昇と市場予想通りとなり、インフレ抑制が進んでいるとの見方が広がった。米長期金利の低下とともに一転ドル売りが優勢となり、23時過ぎに一時147.09円と日通し安値を更新した。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。対ユーロ中心にドル買いが進んだ流れに沿って、3時前には147.90円付近まで持ち直した。節目の147.00円や一目均衡表転換線146.84円、雲の上限146.44円がサポートとして働いた面もあった。
・ユーロ円は4日続落。ラガルド総裁の理事会後の会見を受けて「ECBが近い将来利下げに動く」との見方が広がると、ユーロ全面安の展開となった。前日の安値159.98円を下抜けて一時159.70円まで値を下げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発し、史上最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は連日で史上最高値を更新した。
10-12月期米GDP速報値が予想を上回った一方、コアPCEが市場予想通りとなりインフレの鈍化傾向が示された。米経済のソフトランディング(軟着陸)への期待から株買いが広がった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は6日続伸し、2022年1月以来2年ぶりの高値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反発。10-12月期米GDP速報値は予想を上回ったものの、あわせて発表された物価指標がインフレの鈍化傾向を示したことで買いが優勢となった。7年債入札が「無難」と受け止められたことも相場の支援材料。
・原油先物相場は続伸。紅海での地政学的リスクの高まりを背景に、買いが先行した。前日のEIA石油在庫統計で原油在庫が大幅に減少したほか、中国の景気回復期待の高まりも上昇を後押しした模様。
・金先物相場は小幅ながら反発。10-12月期米GDP速報値が予想を上回るも、FRBが重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いたPCEコア価格指数が前期比年率2.0%上昇と市場予想通りとなり、インフレ抑制が進んでいるとの見方が広がった。これを受けて米長期金利が低下すると、金が買われる場面があった。もっとも、その後は明日の12月米PCEデフレーターを前に様子見ムードが広がった。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=147.66円(前営業日比△0.15円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=160.15円(▲0.42円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0846ドル(▲0.0039ドル)
ダウ工業株30種平均:38049.13ドル(△242.74ドル)
ナスダック総合株価指数:15510.50(△28.58)
10年物米国債利回り:4.12%(▲0.05%)
WTI原油先物3月限:1バレル=77.36ドル(△2.27ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=2017.8ドル(△1.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
10-12月期米国内総生産(GDP)速報値
前期比年率 3.3% 4.9%
個人消費速報値(前期比年率) 2.8% 3.1%
コアPCE速報値(前期比年率) 2.0% 2.0%
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは反落。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り政策金利を4.50%で据え置くことを決めたと発表。声明では「金利水準は十分に長い期間維持される必要がある」「総合インフレに対するエネルギー関連のベース上昇効果とは別に、基調インフレの低下傾向は続いている」と指摘した。
また、ラガルド総裁は理事会後の会見で「成長に対するリスクは引き続き下振れ方向」「短期的なインフレ期待の指標は著しく低下した」「インフレはさらに緩和すると予想」などと発言。短期金融市場でECBの利下げ観測が高まると、ユーロを売る動きが広がった。4時30分前には一時1.0822ドルと日通し安値を更新した。なお、ECB関係者の話として「ECBはインフレ統計が改善すれば、3月にも利下げ議論を開始する用意がある」との報道が伝わった。
・ドル円は反発。10-12月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率3.3%増と予想の2.0%増を上回ったことが分かるとドル買いが先行し一時147.92円と日通し高値を付けたものの、すぐに失速した。
米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数が前期比年率2.0%上昇と市場予想通りとなり、インフレ抑制が進んでいるとの見方が広がった。米長期金利の低下とともに一転ドル売りが優勢となり、23時過ぎに一時147.09円と日通し安値を更新した。
ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。対ユーロ中心にドル買いが進んだ流れに沿って、3時前には147.90円付近まで持ち直した。節目の147.00円や一目均衡表転換線146.84円、雲の上限146.44円がサポートとして働いた面もあった。
・ユーロ円は4日続落。ラガルド総裁の理事会後の会見を受けて「ECBが近い将来利下げに動く」との見方が広がると、ユーロ全面安の展開となった。前日の安値159.98円を下抜けて一時159.70円まで値を下げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発し、史上最高値を更新した。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は連日で史上最高値を更新した。
10-12月期米GDP速報値が予想を上回った一方、コアPCEが市場予想通りとなりインフレの鈍化傾向が示された。米経済のソフトランディング(軟着陸)への期待から株買いが広がった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は6日続伸し、2022年1月以来2年ぶりの高値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反発。10-12月期米GDP速報値は予想を上回ったものの、あわせて発表された物価指標がインフレの鈍化傾向を示したことで買いが優勢となった。7年債入札が「無難」と受け止められたことも相場の支援材料。
・原油先物相場は続伸。紅海での地政学的リスクの高まりを背景に、買いが先行した。前日のEIA石油在庫統計で原油在庫が大幅に減少したほか、中国の景気回復期待の高まりも上昇を後押しした模様。
・金先物相場は小幅ながら反発。10-12月期米GDP速報値が予想を上回るも、FRBが重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いたPCEコア価格指数が前期比年率2.0%上昇と市場予想通りとなり、インフレ抑制が進んでいるとの見方が広がった。これを受けて米長期金利が低下すると、金が買われる場面があった。もっとも、その後は明日の12月米PCEデフレーターを前に様子見ムードが広がった。
(中村)