ニューヨーク外国為替市場概況・1日 ドル円、反発

 1日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は150.12円と前営業日NY終値(149.98円)と比べて14銭程度のドル高水準だった。米10年債利回りが上昇したことを背景に買いが進行。2月米製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が予想を上回る結果になると一時150.72円と本日高値を更新した。ただ、2月米ISM製造業景況指数や2月米ミシガン大学消費者態度指数・確報値、1月米建設支出がいずれも弱い内容だったことで米長期金利の急低下とともに失速。150.08円付近まで下落し、その後の戻りも鈍いまま取引を終えた。
 なお、バーキン米リッチモンド連銀総裁は「市場が織り込む年内の利下げ回数が減っているのはデータに反応しているため。FRBは市場と闘ってはいない」と述べたほか、グールズビー米シカゴ連銀総裁は「住宅インフレがなぜ一段と低下していないのか、われわれは完全には把握しておらず、注視しなければならない」と発言した。

 ユーロドルは4営業日ぶりに反発。終値は1.0837ドルと前営業日NY終値(1.0805ドル)と比べて0.0032ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利の上昇を手掛かりに本日安値となる1.0798ドルまで下げたが、昨日安値の1.0796ドルを下抜け出来ず反発。低調な米指標が相次いだことで米長期金利が急低下すると全般ドル売りが進んだため1.0843ドルまで持ち直した。
 ドル安の流れに沿ってその他ストレート通貨も強く、ポンドドルは1.2664ドル、豪ドル米ドルは0.6534米ドル、NZドル米ドルは0.6112米ドルまでそれぞれ上昇した。WTI原油先物価格が昨年11月以来の80ドル台に乗せたことを好感してカナダドルも対ドルで1.3545カナダドルまで強含んだ。

 ユーロ円は反発。終値は162.68円と前営業日NY終値(162.06円)と比べて62銭程度のユーロ高水準だった。ドル円の失速につれる形で162.50円台まで下押ししたが、ユーロドルが反発した影響も受けたため下値は堅かった。

本日これまでの参考レンジ 
ドル円:149.96円 - 150.72円
ユーロドル:1.0798ドル - 1.0843ドル
ユーロ円:161.95円 - 163.01円

(越後)
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