ニューヨーク外国為替市場概況・12日 ドル円、6日ぶり反発

 12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は6営業日ぶりに反発。終値は147.68円と前営業日NY終値(146.95円)と比べて73銭程度のドル高水準だった。2月米消費者物価指数(CPI)が前月比0.4%/前年比3.2%、エネルギーと食品を除くコア指数が前月比0.4%/前年比3.8%と予想より強い内容だったことが分かると全般ドル買いが先行し、一時148.12円と日通し高値を付けた。ただ、米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.07%台まで低下すると一転ドル売りが優勢となり147.07円付近まで急失速した。
 もっとも、米10年債利回りが再び上昇するとドル円にも買いが入り、147円台後半まで持ち直している。米10年債利回りは低調な米10年債入札を受けて、4.17%台まで上昇した。

 ユーロドルはほぼ横ばい。終値は1.0927ドルと前営業日NY終値(1.0926ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ高水準だった。2月米CPIを受けた米長期金利の動向に左右される展開となった。
 米CPI発表直後に1.0904ドルまで値を下げたものの、その後は急速に持ち直し1.0944ドルと日通し高値を更新。ただ、前日の高値1.0953ドルが目先レジスタンスとして働くと失速した。米指標結果の消化が進む中で米長期金利が上昇すると全般ドル買いが優勢となり、22時30分過ぎに一時1.0902ドルと日通し安値を付けた。もっとも、節目の1.0900ドルがサポートとして意識されると下げ渋った。

 ユーロ円は6日ぶりに反発。終値は161.35円と前営業日NY終値(160.55円)と比べて80銭程度のユーロ高水準。ドル円が日通し高値を付けたタイミングでユーロ円も一時161.57円と本日高値を付けた。そのあとはドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、方向感が乏しくなった。

 代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは乱高下。対ドルで一時7万2968ドル前後と史上最高値を更新したものの、最高値を更新した達成感から利益確定目的の売りが膨らむと急失速した。2時30分前には6万8691ドル前後と日通し安値を付けた。もっとも、先高観を背景に押し目買い意欲も旺盛で下押しは限定的。取引終盤には7万1000ドル台半ばまで持ち直した。

本日の参考レンジ
ドル円:146.62円 - 148.12円
ユーロドル:1.0902ドル - 1.0944ドル
ユーロ円:160.28円 - 161.57円

(中村)
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