ニューヨーク外国為替市場概況・18日 ドル円、小幅に5日続伸

 18日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小幅ながら5日続伸。終値は149.15円と前営業日NY終値(149.04円)と比べて11銭程度のドル高水準だった。ただ、NY市場では大きな方向感は出なかった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.3461%前後と2月23日以来の高水準を付けると全般ドル買いが入った半面、ユーロ円などクロス円の下落につれた売りが出たため、相場はもみ合いの展開となった。
 日経新聞電子版が「日銀は18-19日の金融政策決定会合で大規模緩和の解除を決める方針。マイナス金利政策のほか、長期金利を抑え込むための長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)や上場投資信託(ETF)などリスク資産を買い入れる枠組みもなくす」と報じると円買いで反応し、一時148.92円付近まで下押ししたものの、「日銀の政策修正は織り込み済み」との見方から反応は一時的だった。アジア時間に付けた日通し安値148.91円が目先サポートとして働いた面もあり、すぐに持ち直した。

 ユーロドルは反落。終値は1.0872ドルと前営業日NY終値(1.0889ドル)と比べて0.0017ドル程度のユーロ安水準だった。先週発表された米物価指標がインフレ圧力の根強さを示したことで、米利下げ先送り観測が高まる中、米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出た。3時前に一時1.0866ドルと日通し安値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.65まで上昇した。
 なお、短期金利市場では6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率が50%を下回る場面があった。

 ユーロ円も反落。終値は162.17円と前営業日NY終値(162.31円)と比べて14銭程度のユーロ安水準。ユーロドルの下落につれた円買い・ユーロ売りが出た。「日銀はマイナス金利解除のほか、YCC撤廃とETF購入終了を決定へ」との日経報道が伝わると一時161.95円と本日安値を付けた。

本日の参考レンジ
ドル円:148.91円 - 149.33円
ユーロドル:1.0866ドル - 1.0906ドル
ユーロ円:161.95円 - 162.69円

(中村)
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