ニューヨーク外国為替市場概況・2日 ユーロドル、反発

 2日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは反発。終値は1.0770ドルと前営業日NY終値(1.0743ドル)と比べて0.0027ドル程度のユーロ高水準だった。欧州市場では独長期金利の大幅上昇などを手掛かりに、イースター休暇明けの欧州勢によるユーロ買いが目立った。NY市場に入っても全般ユーロ買いの流れが継続し、23時30分前に一時1.0779ドルと日通し高値を更新した。
 ただ、前日の高値1.0799ドルを上抜けることは出来なかった。米利下げ開始時期が後ずれするとの観測が高まる一方、欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方は強まっており、戻りを売りたい向きは多いようだ。

 ドル円は小反落。終値は151.56円と前営業日NY終値(151.65円)と比べて9銭程度のドル安水準だった。対ユーロ中心にドル安が進行すると、円に対してもドル売りが先行。東京時間に付けた151.51円を下抜けると一時151.47円まで値を下げた。
 ただ、米利下げ開始時期が後ずれするとの観測が高まる中、下値は限定的だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.4032%前後と昨年11月28日以来の高水準を付けたことも相場を下支えした。
 なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するメスター米クリーブランド連銀総裁は「米連邦準備理事会(FRB)が年内に利下げに踏み切るとの見方を維持しているが、利下げが可能かどうかを裏付けるデータをなお確認する必要がある」と述べたほか、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁は「FF金利を今年3回引き下げるのは依然として妥当な見通しだが、現時点で調整を急ぐ必要はない」などと話した。

 ユーロ円は反発。終値は163.22円と前営業日NY終値(162.92円)と比べて30銭程度のユーロ高水準。23時前に一時163.33円と日通し高値を付けたものの、買い一巡後はやや伸び悩んだ。ユーロドルにつれた動きとなった。

本日の参考レンジ
ドル円:151.47円 - 151.80円
ユーロドル:1.0725ドル - 1.0779ドル
ユーロ円:162.62円 - 163.33円

(中村)
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