ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ドル円、34年ぶりの高値

 15日のニューヨーク外国為替市場でドル円は堅調。24時時点では154.33円と22時時点(154.18円)と比べて15銭程度のドル高水準だった。予想を上回る3月米小売売上高を手掛かりに全般ドル買いが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.6611%前後と昨年11月14日以来の高水準を記録したことも相場の支援材料となり、23時過ぎに154.45円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
 ただ、イスラエルのガラント国防相が「イランへの報復以外に選択肢はない」と発言したと伝わると、米国株が急速に伸び悩んだほか、米長期金利が上昇幅を縮小。ドル円にも売りが出て一時153.88円付近まで下押しした。市場では「154円台に乗せたことで政府・日銀が円買い為替介入に動くとの警戒感が強まっている」との声が聞かれた。

 ユーロドルは軟調。24時時点では1.0627ドルと22時時点(1.0648ドル)と比べて0.0021ドル程度のユーロ安水準だった。米小売指標の上振れをきっかけに全般ドル買いが優勢になると、前週末の安値1.0623ドルを下抜けて一時1.0622ドルと昨年11月3日以来の安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.23と昨年11月3日以来の高値を付けた。

 ユーロ円は頭が重かった。24時時点では164.00円と22時時点(164.17円)と比べて17銭程度のユーロ安水準。ドル円の上昇につれた買いが入ると一時164.44円と本日高値を付けたものの、前週末の高値164.47円が目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。ユーロドルの下落につれた売りも出た。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:152.98円 - 154.45円
ユーロドル:1.0622ドル - 1.0665ドル
ユーロ円:162.71円 - 164.44円

(中村)
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