欧州マーケットダイジェスト・15日 株まちまち・金利上昇・ドル高
(15日終値:16日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=154.17円(15日15時時点比△0.34円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.86円(▲0.07円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0628ドル(▲0.0029ドル)
FTSE100種総合株価指数:7965.53(前営業日比▲30.05)
ドイツ株式指数(DAX):18026.58(△96.26)
10年物英国債利回り:4.241%(△0.104%)
10年物独国債利回り:2.440%(△0.081%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
3月スイス生産者輸入価格(前月比) 0.1% 0.1%
2月ユーロ圏鉱工業生産
前月比 0.8% ▲3.0%・改
前年比 ▲6.4% ▲6.6%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。神田財務官が為替について「主要国の財務官・中銀幹部と頻繁に連携を取る」と述べ、足もとの急速な円安進行をけん制すると伸び悩む場面もあった。ただ、NYの取引時間帯に入り、3月米小売売上高が予想を上回ったことが分かると米長期金利の上昇とともにドル買いが活発化。23時過ぎには一時154.45円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
米国株相場が失速し、米長期金利が上昇幅を縮小すると、ドル円にも売りが出て一時153.88円付近まで下げたものの、下押しは限定的だった。
なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.6611%前後と昨年11月14日以来の高水準を記録した。
・ユーロドルは頭が重かった。20時過ぎに一時1.0665ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値を切り下げた。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる一方、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始は想定より後にずれるとの観測が高まっており、欧米の金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが出やすかった。
なお、シムカス・リトアニア中銀総裁は「50%以上の可能性で2024年の利下げは3回以上と予想」「4回の利下げの可能性も」と述べたほか、レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミストは「インフレが予想通り鈍化すれば6月に利下げの可能性がある」などと語った。
NY市場に入ると、米小売指標の上振れをきっかけに全般ドル買いが進行。前週末の安値1.0623ドルを下抜けて一時1.0622ドルと昨年11月3日以来の安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.23と昨年11月3日以来の高値を付けた。
・オセアニア通貨は軟調。中東情勢緊迫化への警戒感から一時400ドル超上昇したダウ平均が失速し200ドル超下落すると、リスクセンチメントに敏感なオセアニア通貨に売りが出た。豪ドル米ドルは0.6443米ドル、NZドル米ドルは0.5907米ドルまで値を下げた。
なお、イスラエルのガラント国防相は「イランへの報復以外に選択肢はない」と述べたほか、「イスラエルによるイランへの報復が差し迫っている」との一部報道が伝わった。中東ではイランがイスラエルに対し直接、報復攻撃を実施したことでイスラエルの反撃が懸念されるなど緊張が続いている。
・ユーロ円は一進一退。ドル円の上昇につれた買いが入ると一時164.44円と本日高値を付けたものの、前週末の高値164.47円が目先レジスタンスとして意識されると失速。ユーロドルの下落につれた売りも出て一時163.66円付近まで下押しした。ただ、売り一巡後は再び強含み、164円台前半まで持ち直している。
・ロンドン株式相場は反落。イランによるイスラエルへの攻撃の被害が小さかったことで相場は上げに転じる場面もあったが、戻りは鈍かった。イスラエルの今後の対応が不透明なため、積極的な買いは手控えられたようだ。原油先物価格の下落を背景にBPやシェルなどエネルギー株が売られ、相場を押し下げた。アングロ・アメリカンやグレンコアなど素材株も軟調だった。
・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反発。イランによるイスラエルへの攻撃の被害が小さかったことで買い戻しが先行したものの、両国の対立を巡る懸念は根強く終盤上げ幅を縮めた。個別ではアディダス(4.18%高)やザルトリウス(2.24%高)、コベストロ(2.03%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は下落。米債安につれた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=154.17円(15日15時時点比△0.34円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.86円(▲0.07円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0628ドル(▲0.0029ドル)
FTSE100種総合株価指数:7965.53(前営業日比▲30.05)
ドイツ株式指数(DAX):18026.58(△96.26)
10年物英国債利回り:4.241%(△0.104%)
10年物独国債利回り:2.440%(△0.081%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標) <発表値> <前回発表値>
3月スイス生産者輸入価格(前月比) 0.1% 0.1%
2月ユーロ圏鉱工業生産
前月比 0.8% ▲3.0%・改
前年比 ▲6.4% ▲6.6%・改
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円は底堅い動き。神田財務官が為替について「主要国の財務官・中銀幹部と頻繁に連携を取る」と述べ、足もとの急速な円安進行をけん制すると伸び悩む場面もあった。ただ、NYの取引時間帯に入り、3月米小売売上高が予想を上回ったことが分かると米長期金利の上昇とともにドル買いが活発化。23時過ぎには一時154.45円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
米国株相場が失速し、米長期金利が上昇幅を縮小すると、ドル円にも売りが出て一時153.88円付近まで下げたものの、下押しは限定的だった。
なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.6611%前後と昨年11月14日以来の高水準を記録した。
・ユーロドルは頭が重かった。20時過ぎに一時1.0665ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値を切り下げた。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる一方、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始は想定より後にずれるとの観測が高まっており、欧米の金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが出やすかった。
なお、シムカス・リトアニア中銀総裁は「50%以上の可能性で2024年の利下げは3回以上と予想」「4回の利下げの可能性も」と述べたほか、レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミストは「インフレが予想通り鈍化すれば6月に利下げの可能性がある」などと語った。
NY市場に入ると、米小売指標の上振れをきっかけに全般ドル買いが進行。前週末の安値1.0623ドルを下抜けて一時1.0622ドルと昨年11月3日以来の安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.23と昨年11月3日以来の高値を付けた。
・オセアニア通貨は軟調。中東情勢緊迫化への警戒感から一時400ドル超上昇したダウ平均が失速し200ドル超下落すると、リスクセンチメントに敏感なオセアニア通貨に売りが出た。豪ドル米ドルは0.6443米ドル、NZドル米ドルは0.5907米ドルまで値を下げた。
なお、イスラエルのガラント国防相は「イランへの報復以外に選択肢はない」と述べたほか、「イスラエルによるイランへの報復が差し迫っている」との一部報道が伝わった。中東ではイランがイスラエルに対し直接、報復攻撃を実施したことでイスラエルの反撃が懸念されるなど緊張が続いている。
・ユーロ円は一進一退。ドル円の上昇につれた買いが入ると一時164.44円と本日高値を付けたものの、前週末の高値164.47円が目先レジスタンスとして意識されると失速。ユーロドルの下落につれた売りも出て一時163.66円付近まで下押しした。ただ、売り一巡後は再び強含み、164円台前半まで持ち直している。
・ロンドン株式相場は反落。イランによるイスラエルへの攻撃の被害が小さかったことで相場は上げに転じる場面もあったが、戻りは鈍かった。イスラエルの今後の対応が不透明なため、積極的な買いは手控えられたようだ。原油先物価格の下落を背景にBPやシェルなどエネルギー株が売られ、相場を押し下げた。アングロ・アメリカンやグレンコアなど素材株も軟調だった。
・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反発。イランによるイスラエルへの攻撃の被害が小さかったことで買い戻しが先行したものの、両国の対立を巡る懸念は根強く終盤上げ幅を縮めた。個別ではアディダス(4.18%高)やザルトリウス(2.24%高)、コベストロ(2.03%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は下落。米債安につれた。
(中村)