NYマーケットダイジェスト・16日 株まちまち・金利上昇・ドル高
(16日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.72円(前営業日比△0.44円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.29円(△0.38円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0619ドル(▲0.0005ドル)
ダウ工業株30種平均:37798.97ドル(△63.86ドル)
ナスダック総合株価指数:15865.25(▲19.77)
10年物米国債利回り:4.66%(△0.06%)
WTI原油先物5月限:1バレル=85.36ドル(▲0.05ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2407.8ドル(△24.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
3月米住宅着工件数 132.1万件 154.9万件・改
建設許可件数 145.8万件 152.3万件・改
3月米鉱工業生産(前月比) 0.4% 0.4%・改
設備稼働率 78.4% 78.2%・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長が「物価上昇圧力が根強く続いた場合は、より長期間の高金利維持が正当化される」などと発言すると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。22時30分前に一時154.77円まで値を上げた。
ただ、大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円がレジスタンスとして意識されると失速。22時30分過ぎには一時154.04円と日通し安値を更新した。市場では「これまで152円が防衛ラインと見られていたが、今回154円台に上昇しても円買い介入が実施されないことから、防衛ラインが155円まで引き上げられているのではないか」との見方も広がっている。
もっとも、売りの勢いはすぐに後退し持ち直した。パウエルFRB議長がインフレについて「最近のデータはさらなる進展が見られないことを示している」「確信を得るまでにはさらに時間がかかる可能性が高い」と述べ、利下げの時期が後ろ倒しになることを示唆するとドル買いが強まり、2時30分過ぎには154.79円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
・ユーロドルは小幅ながら5日続落。4月独ZEW景況感指数が予想を上回ったことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0654ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値を切り下げる展開に。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、パウエルFRB議長の発言が相場の重しとなり、2時30分過ぎには1.0601ドルと昨年11月2日以来の安値を更新した。
ただ、そのあとは1.0600ドルに観測される買いオーダーに下値を支えられて、1.0635ドル付近まで下げ渋る場面があった。
・ユーロ円は続伸。独経済指標の上振れをきっかけに買いが先行すると一時164.68円と日通し高値を付けたものの、ドル円が下落したタイミングで163.94円付近まで下押しした。そのあとは164円台前半でのもみ合いに終始した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は7日ぶりに反発。前日までに6日続落し約3カ月ぶりの安値を付けたあとだけに、短期的な戻りを期待した買いが入った。好決算を発表したユナイテッドヘルス・グループが5.2%近く上昇し、1銘柄でダウ平均を160ドル程度押し上げた。半面、米長期金利の上昇や中東情勢を巡る警戒感が投資家心理を冷やし、相場の上値を抑えた。指数はマイナス圏に沈む場面もあった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落し、2月21日以来の安値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。FRB高官からタカ派的な発言が相次ぐと、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が一段と強まり売りが広がった。利回りは一時4.6943%前後と昨年11月13日以来の高水準を更新した。米金融政策の影響を受けやすい2年債利回りは一時5.0063%前後と昨年11月14日以来の高水準を付けた。
・原油先物相場は小幅に続落。中東情勢は依然として先行き不透明な状態だが、イスラエルとイランの紛争が中東地域における原油供給の一層の障害になるとの観測はやや後退。イランの攻撃によるイスラエルへの被害が予想ほどではなかったとの見方もあるもよう。
・金先物相場は4日続伸。イスラエルがイランへの反撃を決定したとの報道が伝わって以降のリスク回避モードが継続。安全資産とされる金は底堅い推移が続いた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=154.72円(前営業日比△0.44円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.29円(△0.38円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0619ドル(▲0.0005ドル)
ダウ工業株30種平均:37798.97ドル(△63.86ドル)
ナスダック総合株価指数:15865.25(▲19.77)
10年物米国債利回り:4.66%(△0.06%)
WTI原油先物5月限:1バレル=85.36ドル(▲0.05ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2407.8ドル(△24.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
3月米住宅着工件数 132.1万件 154.9万件・改
建設許可件数 145.8万件 152.3万件・改
3月米鉱工業生産(前月比) 0.4% 0.4%・改
設備稼働率 78.4% 78.2%・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長が「物価上昇圧力が根強く続いた場合は、より長期間の高金利維持が正当化される」などと発言すると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。22時30分前に一時154.77円まで値を上げた。
ただ、大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円がレジスタンスとして意識されると失速。22時30分過ぎには一時154.04円と日通し安値を更新した。市場では「これまで152円が防衛ラインと見られていたが、今回154円台に上昇しても円買い介入が実施されないことから、防衛ラインが155円まで引き上げられているのではないか」との見方も広がっている。
もっとも、売りの勢いはすぐに後退し持ち直した。パウエルFRB議長がインフレについて「最近のデータはさらなる進展が見られないことを示している」「確信を得るまでにはさらに時間がかかる可能性が高い」と述べ、利下げの時期が後ろ倒しになることを示唆するとドル買いが強まり、2時30分過ぎには154.79円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
・ユーロドルは小幅ながら5日続落。4月独ZEW景況感指数が予想を上回ったことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0654ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値を切り下げる展開に。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、パウエルFRB議長の発言が相場の重しとなり、2時30分過ぎには1.0601ドルと昨年11月2日以来の安値を更新した。
ただ、そのあとは1.0600ドルに観測される買いオーダーに下値を支えられて、1.0635ドル付近まで下げ渋る場面があった。
・ユーロ円は続伸。独経済指標の上振れをきっかけに買いが先行すると一時164.68円と日通し高値を付けたものの、ドル円が下落したタイミングで163.94円付近まで下押しした。そのあとは164円台前半でのもみ合いに終始した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は7日ぶりに反発。前日までに6日続落し約3カ月ぶりの安値を付けたあとだけに、短期的な戻りを期待した買いが入った。好決算を発表したユナイテッドヘルス・グループが5.2%近く上昇し、1銘柄でダウ平均を160ドル程度押し上げた。半面、米長期金利の上昇や中東情勢を巡る警戒感が投資家心理を冷やし、相場の上値を抑えた。指数はマイナス圏に沈む場面もあった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落し、2月21日以来の安値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。FRB高官からタカ派的な発言が相次ぐと、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が一段と強まり売りが広がった。利回りは一時4.6943%前後と昨年11月13日以来の高水準を更新した。米金融政策の影響を受けやすい2年債利回りは一時5.0063%前後と昨年11月14日以来の高水準を付けた。
・原油先物相場は小幅に続落。中東情勢は依然として先行き不透明な状態だが、イスラエルとイランの紛争が中東地域における原油供給の一層の障害になるとの観測はやや後退。イランの攻撃によるイスラエルへの被害が予想ほどではなかったとの見方もあるもよう。
・金先物相場は4日続伸。イスラエルがイランへの反撃を決定したとの報道が伝わって以降のリスク回避モードが継続。安全資産とされる金は底堅い推移が続いた。
(中村)