ニューヨーク外国為替市場概況・18日 ドル円、反発

 18日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反発。終値は154.64円と前営業日NY終値(154.39円)と比べて25銭程度のドル高水準だった。4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想を大きく上回ったことが伝わると全般ドル買いが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.65%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、2時30分過ぎに一時154.68円と日通し高値を更新した。ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が「利下げの緊急性は感じていない」「利上げは私の基本的な予想ではないが、データが要求するなら米連邦準備理事会(FRB)は利上げするだろう」と述べたこともドル買いを誘った。
 また、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁は「米国のインフレは高すぎる」「2%へのインフレ低下の道のりは緩慢で険しい」「年末に近づくまで利下げに踏み切ることは適切ではない」などと話した。
 ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感が高まる中、前日の高値154.73円が目先レジスタンスとして意識されると上昇は一服した。市場では「16日に付けた34年ぶりの高値154.79円や大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円がレジスタンスとして意識される」との声も聞かれた。

 ユーロドルは反落。終値は1.0643ドルと前営業日NY終値(1.0673ドル)と比べて0.0030ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)が6月にも利下げに動くとの見方が強まる一方、FRBによる利下げ開始は想定より後にずれるとの観測が高まっており、欧米の金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが出やすかった。3時30分過ぎには一時1.0642ドルと日通し安値を更新した。

 ユーロ円は4営業日ぶりに反落。終値は164.59円と前営業日NY終値(164.77円)と比べて18銭程度のユーロ安水準。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。23時過ぎには164.55円付近まで下押ししたものの、0時30分前には164.86円付近まで持ち直した。ただ、そのあとは164.52円付近まで再び弱含んだ。

本日の参考レンジ
ドル円:153.96円 - 154.68円
ユーロドル:1.0642ドル - 1.0690ドル
ユーロ円:164.36円 - 164.95円

(中村)
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