ニューヨーク外国為替市場概況・19日 ユーロドル、小反発

 19日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは小反発。終値は1.0656ドルと前営業日NY終値(1.0643ドル)と比べて0.0013ドル程度のユーロ高水準だった。アジア市場では中東情勢の緊迫化を背景にリスク・オフの動きが強まり一時1.0611ドルまで売り込まれたものの、17日の安値1.0606ドルや16日の安値1.0601ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。「イスラエルの攻撃を受けたイランは再攻撃に慎重な姿勢を示している」との報道が伝わると、投資家の過度なリスク回避姿勢はいったん落ち着き、ユーロ買い・ドル売りがさらに進んだ。23時30分過ぎには一時1.0677ドルと日通し高値を更新した。その後の下押しも1.0640ドル付近にとどまった。
 なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時105.85まで低下した。

 ドル円は横ばい。終値は154.64円と前営業日NY終値(154.64円)と同水準だった。NY市場に限れば、狭いレンジでのもみ合いに終始した。NY時間の安値は154.46円、高値は154.65円で値幅は19銭程度だった。来週25-26日に開かれる日銀金融政策決定会合を前に方向感が出にくい面もあった。
 この日の東京市場では中東情勢を巡る懸念からリスク回避の円買い・ドル売りが優勢となり一時153.59円まで売り込まれた。ただ、中東情勢に対する警戒感が和らぐと買い戻しが優勢となった。半面、政府・日銀による為替介入への警戒感から上値も限られた。16日に付けた34年ぶりの高値154.79円や大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円もレジスタンスとして意識される。

 ユーロ円は小反発。終値は164.70円と前営業日NY終値(164.59円)と比べて11銭程度のユーロ高水準。アジア市場では一時163.02円まで売り込まれたものの、海外市場では買い戻しが優勢となった。中東の地政学リスクを背景としたリスク・オフの動きが徐々に後退し、円売り・ユーロ買いが進んだ。24時前には一時165.03円と日通し高値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:153.59円 - 154.67円
ユーロドル:1.0611ドル - 1.0677ドル
ユーロ円:163.02円 - 165.03円

(中村)
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