ニューヨーク外国為替市場概況・22日 ドル円、34年ぶり高値

 22日のニューヨーク外国為替市場でドル円は上昇。終値は154.85円と前営業日NY終値(154.64円)と比べて21銭程度のドル高水準だった。中東の地政学リスクに対する警戒感が和らぎ、ダウ平均が一時460ドル超上昇すると投資家のリスク志向改善を意識した円売り・ドル買いが出た。米連邦準備理事会(FRB)高官による利下げに慎重な発言が相次ぐ中、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が高まっていることも相場の支援材料となり、一時154.85円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
 ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感から一本調子で上昇する展開にはならなかった。大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円がレジスタンスとして意識された面もあった。

 ユーロドルは小反落。終値は1.0655ドルと前営業日NY終値(1.0656ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ安水準だった。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる一方、FRBによる利下げ開始は想定より後にずれるとの観測が高まっており、欧米の金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが出た。22時30分過ぎには一時1.0624ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、前週末の安値1.0611ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。米10年債利回りが低下に転じたことなども相場を下支えし、1.0661ドル付近まで下値を切り上げた。

 ユーロ円は続伸。終値は164.98円と前営業日NY終値(164.70円)と比べて28銭程度のユーロ高水準。22時30分過ぎに一時164.40円と本日安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げて3時30分過ぎには165.03円付近まで持ち直した。米国株高に伴う円売り・ユーロ買いが出たほか、ユーロドルの下げ渋りにつれた。

本日の参考レンジ
ドル円:154.46円 - 154.85円
ユーロドル:1.0624ドル - 1.0671ドル
ユーロ円:164.40円 - 165.10円

(中村)
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