ニューヨーク外国為替市場概況・6日 ドル円、4日ぶり反発

 6日のニューヨーク外国為替市場でドル円は4営業日ぶりに反発。終値は153.92円と前営業日NY終値(153.05円)と比べて87銭程度のドル高水準だった。イエレン米財務長官は4日、日本の通貨当局が円買い介入を行ったかどうかについては言及を避けたうえで、前週の円相場の動きは急激だったと指摘し、「こうした介入はまれであるべきで、協議が行われることが期待される」と発言。市場では「政府・日銀が断続的に為替介入を行うのは困難になったのではないか」との観測が出ており、改めて日米金利差を意識した円売り・ドル買いが出た。
 NY市場では米長期金利の低下に伴う売りが出て153.42円付近まで伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的だった。ユーロ円などクロス円の上昇につれた買いも入り、0時30分前には154.00円付近まで持ち直した。そのあとは153円台後半でのもみ合いに終始した。
 なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するバーキン米リッチモンド連銀総裁は「米連邦準備理事会(FRB)の政策金利は現在、経済を冷やしインフレ率を目標の2%に回帰させるのに十分な水準にある」と述べたほか、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「FRBはいずれ利下げを実施する」「次の動きが利下げとなる可能性は高い」との認識を示した。

 ユーロドルは小幅ながら4日続伸。終値は1.0769ドルと前営業日NY終値(1.0761ドル)と比べて0.0008ドル程度のユーロ高水準だった。米長期金利が低下するとユーロ買い・ドル売りが先行し、22時前に一時1.0791ドルと日通し高値を付けたものの、前週末の高値1.0811ドルが目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。5時過ぎには1.0766ドル付近まで下押しした。
 もっとも、今日一日の値幅は0.0040ドル程度と小さかった。米経済指標の発表などもなく手掛かり材料に欠けたことから、相場は大きな方向感が出なかった。また、本日は英国がアーリーメイバンクホリデーで休場のため、市場参加者が少なく積極的な売買は手控えられた。

 ユーロ円は4日ぶりに反発。終値は165.74円と前営業日NY終値(164.72円)と比べて1円02銭程度のユーロ高水準。米国株相場の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ユーロ買いが優勢となった。24時前には一時165.99円と日通し高値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:152.78円 - 154.01円
ユーロドル:1.0751ドル - 1.0791ドル
ユーロ円:164.36円 - 165.99円

(中村)
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