ロンドン為替見通し=英経済指標では方向性の判断が難しいか、当局者発言も見定めたい

 ロンドンタイムは、序盤に1-3月期英国内総生産(GDP)速報値ほか、3月の英月次GDP、鉱工業生産など生産関連指数、貿易収支が発表される予定となっている。弱い結果となれば、地方選で野党・労働党が圧勝したということもあって、来年の総選挙へ向けた巻き返しのためにも人気を回復したい与党・保守党が景気浮揚につながる利下げの圧力を強めるとの思惑を高めやすいだろう。

 ただ、多くの指標が発表となるため、まだら模様で強弱の判断がつけにくい状態にもなりがち。為替に方向感が出るにしても、英経済指標が後押しの材料になるとも限らない。指標への反応一巡後は、為替市場全体への影響が大きな米金利動向をにらみつつ、当局者の発言を見定める展開が想定できる。

 20時15分からイングランド銀行(中銀)のピル金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミストが講演する予定。同委員は昨日「インフレが抑制されたとの確信はまだない」とし、さらなる証拠が必要としながらも「大きな混乱がなければ、今後数回の会合で金利変更を検討」と発言していた。


想定レンジ上限
・ポンドドル:6日高値1.2595ドル。

想定レンジ下限
・ポンドドル:4月24日安値1.2423ドル。

(関口)
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