株式明日の戦略-乱高下するも久々に陽線を形成、米物価指標は株高を促すか
14日の日経平均は反発。終値は176円高の38356円。まちまちの米国株を受けても寄り付きから3桁の上昇。序盤では上げ幅を300円近くまで広げた。節目の38500円に接近したところで買いが一巡すると、急速に値を消してマイナス転換。そこからしばらく前日終値近辺でもみ合った。後場は前引けから水準を切り下げて始まり下を試しに行ったが、2桁の下落までにとどまり反転。13時辺りからはプラス圏が定着し、上げ幅を3桁に広げた。終盤にかけても買いの勢いは緩まず、大引けが後場の高値となった。
東証プライムの売買代金は概算で5兆0600億円。業種別では石油・石炭、その他製品、海運などが上昇した一方、証券・商品先物、ゴム製品、水産・農林などが下落した。今期は減益計画となったものの、大規模な自己株取得の発表が好感されたENEOSホールディングス<5020.T>が後場急騰。半面、鹿島建設<1812.T>は自己株取得を発表したものの、今期の減益計画が嫌気されて後場に急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり746/値下がり874と、日経平均は上昇したが値下がり銘柄の方が多かった。決算を発表したソフトバンクGが4%台の上昇。序盤では下落する場面もあったが、売りをこなした後はじわじわと上げ幅を広げた。ナスダック高を追い風にグロース株が強く、任天堂が5.3%高。レーザーテックやアドバンテストなど半導体株の一角にも買いが入った。古河電工や大林組が業績関連のリリースを受けて急騰。きょうはグロース250指数の動きが良かったが、グロース銘柄では業績好調が確認できたカバーが急騰し、自己株取得が好感されたアドベンチャーがストップ高となった。
一方、前期の着地が計画を下回り、今期の見通しも失望を誘ったスクエニHDがストップ安まで売り込まれた。日本マイクロニクスは上方修正を発表して買いが先行したものの、急失速して10%を超える下落。東洋炭素、フジミインコ、ケイアイスター不動産がリリースを材料に急落した。鈴木金融相が損保大手に対して「団体扱保険」で不適切な行為がなかったか調査を進めると言及したことから、MS&ADやSOMPOなど損保株が下落。直近で急騰したTOWAやアシックスが利益確定売りに押されて大幅安となった。
日経平均は反発。きのうまで4日連続で陰線を形成しており、きょうも前場の動きからは場中の弱さが警戒されたが、後場に入って持ち直し、5日ぶりに陽線を形成した。安値が38084円で、38000円を割り込まなかったことは安心材料。足元ではテクニカルの節目に上値を抑えられる状況が続いていたが、きょうは終値(38356円)で5日線(38208円、14日時点)を上回った。
米国では、本日14日に4月生産者物価指数(PPI)、あす15日に4月消費者物価指数(CPI)が発表される。米国株も最近は3指数の方向が一致しない日が多く、これらの指標結果を確認した後は、振れ幅が大きくなる可能性がある。より注目度が高いのは15日のCPIだが、先に出てくるPPIが市場予想を上回り、米国の長期金利が大きく上昇するようだと、CPIに対する警戒が高まる。逆にPPIが米長期金利の低下を促すようであれば、米国株が前のめりで楽観に傾く展開も想定される。
日本株を見る上ではドル円の動向も注目される。現状ではこれ以上の円安(ドル高)は介入に対する警戒を強めるという点で、日本株にはプラスにはならないと思われる。米国の長期金利が低下してドル安・円高が進み、自然な形で円安が修正される方が望ましい。その場合、金融株や外需株は敬遠されるだろうが、米国の金利低下に反応しやすい半導体株や、内需の好業績銘柄などには資金が向かう公算が大きい。半導体株に買いが入れば指数にも好影響が見込まれる。きょう強かったソフトバンクGなども米金利が低下して米国株の動きが良くなれば、その恩恵を受けやすい。米国の物価指標がリスク選好ムードを高める材料になることを期待したい。
東証プライムの売買代金は概算で5兆0600億円。業種別では石油・石炭、その他製品、海運などが上昇した一方、証券・商品先物、ゴム製品、水産・農林などが下落した。今期は減益計画となったものの、大規模な自己株取得の発表が好感されたENEOSホールディングス<5020.T>が後場急騰。半面、鹿島建設<1812.T>は自己株取得を発表したものの、今期の減益計画が嫌気されて後場に急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり746/値下がり874と、日経平均は上昇したが値下がり銘柄の方が多かった。決算を発表したソフトバンクGが4%台の上昇。序盤では下落する場面もあったが、売りをこなした後はじわじわと上げ幅を広げた。ナスダック高を追い風にグロース株が強く、任天堂が5.3%高。レーザーテックやアドバンテストなど半導体株の一角にも買いが入った。古河電工や大林組が業績関連のリリースを受けて急騰。きょうはグロース250指数の動きが良かったが、グロース銘柄では業績好調が確認できたカバーが急騰し、自己株取得が好感されたアドベンチャーがストップ高となった。
一方、前期の着地が計画を下回り、今期の見通しも失望を誘ったスクエニHDがストップ安まで売り込まれた。日本マイクロニクスは上方修正を発表して買いが先行したものの、急失速して10%を超える下落。東洋炭素、フジミインコ、ケイアイスター不動産がリリースを材料に急落した。鈴木金融相が損保大手に対して「団体扱保険」で不適切な行為がなかったか調査を進めると言及したことから、MS&ADやSOMPOなど損保株が下落。直近で急騰したTOWAやアシックスが利益確定売りに押されて大幅安となった。
日経平均は反発。きのうまで4日連続で陰線を形成しており、きょうも前場の動きからは場中の弱さが警戒されたが、後場に入って持ち直し、5日ぶりに陽線を形成した。安値が38084円で、38000円を割り込まなかったことは安心材料。足元ではテクニカルの節目に上値を抑えられる状況が続いていたが、きょうは終値(38356円)で5日線(38208円、14日時点)を上回った。
米国では、本日14日に4月生産者物価指数(PPI)、あす15日に4月消費者物価指数(CPI)が発表される。米国株も最近は3指数の方向が一致しない日が多く、これらの指標結果を確認した後は、振れ幅が大きくなる可能性がある。より注目度が高いのは15日のCPIだが、先に出てくるPPIが市場予想を上回り、米国の長期金利が大きく上昇するようだと、CPIに対する警戒が高まる。逆にPPIが米長期金利の低下を促すようであれば、米国株が前のめりで楽観に傾く展開も想定される。
日本株を見る上ではドル円の動向も注目される。現状ではこれ以上の円安(ドル高)は介入に対する警戒を強めるという点で、日本株にはプラスにはならないと思われる。米国の長期金利が低下してドル安・円高が進み、自然な形で円安が修正される方が望ましい。その場合、金融株や外需株は敬遠されるだろうが、米国の金利低下に反応しやすい半導体株や、内需の好業績銘柄などには資金が向かう公算が大きい。半導体株に買いが入れば指数にも好影響が見込まれる。きょう強かったソフトバンクGなども米金利が低下して米国株の動きが良くなれば、その恩恵を受けやすい。米国の物価指標がリスク選好ムードを高める材料になることを期待したい。