欧州マーケットダイジェスト・21日 株安・金利低下・円もみ合い

(21日終値:22日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=156.22円(21日15時時点比▲0.16円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=169.54円(▲0.25円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0853ドル(▲0.0005ドル)
FTSE100種総合株価指数:8416.45(前営業日比▲7.75)
ドイツ株式指数(DAX):18726.76(▲42.20)
10年物英国債利回り:4.130%(▲0.039%)
10年物独国債利回り:2.499%(▲0.030%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
4月独生産者物価指数(PPI)
前月比                0.2%       0.2%
3月ユーロ圏経常収支
季調済            358億ユーロの黒字 289億ユーロの黒字・改
3月ユーロ圏建設支出
前月比                0.1%      0.4%・改
前年比                0.1%     ▲1.8%・改
3月ユーロ圏貿易収支
季調済            173億ユーロの黒字 167億ユーロの黒字・改
季調前            241億ユーロの黒字  236億ユーロの黒字

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は一進一退。米長期金利につれた動きとなった。22時過ぎに一時156.43円付近まで値を上げたものの、アジア時間に付けた日通し高値156.55円が目先レジスタンスとして意識されると失速。24時前には一時155.85円と日通し安値を更新した。ただ、155円台では押し目を拾いたい向きは多く、2時30分過ぎには156.25円付近まで下げ渋った。
 なお、ウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事は「利下げを支持するにはあと数カ月分の良好な物価指標を確認する必要がある」との考えを示したほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁は「第4四半期前の利下げはないだろう」と話した。

・ユーロドルは頭が重かった。日本時間夕刻に一時1.0875ドルと日通し高値を付けたものの、前日の高値1.0884ドルがレジスタンスとして働くと一転下落した。22時過ぎには一時1.0843ドルと日通し安値を付けた。前週末の安値1.0836ドルがサポートとして意識されるといったんは下げ渋ったものの、戻りは鈍かった。FRB高官らが早期利下げに慎重な見方を示す中、ユーロ売り・ドル買いが出やすい地合いとなった。
 なお、ナーゲル独連銀総裁は「6月の利下げが一連の利下げ開始につながるとは限らない」との考えを改めて表明した。

・ユーロ円は弱含み。しばらくはもみ合いの展開が続いていたが、NYの取引時間帯に入るとドル円の下落につれた売りが出て一時169.22円と日通し安値を更新した。

・ロンドン株式相場は小反落。22日の4月英消費者物価指数(CPI)の発表を前に持ち高調整目的の売りが出た。ハルマやセイジ・グループなど情報技術セクターが売られたほか、アシュテッド・グループなど資本財サービス株が値下がりした。

・フランクフルト株式相場は反落。21日のアジア市場で香港など主要な株式相場が下げたことで、独市場でも売りが優勢となった。「DAXは最高値圏で推移しており、利益確定の売りも出やすかった」との声が聞かれた。個別ではインフィニオン・テクノロジーズ(3.05%安)やボノビア(2.41%安)、DHLグループ(1.76%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。米債高につれた。

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。