ニューヨーク外国為替市場概況・18日 ユーロドル、小幅続伸

 18日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは小幅ながら続伸。終値は1.0740ドルと前営業日NY終値(1.0734ドル)と比べて0.0006ドル程度のユーロ高水準だった。21時前に一時1.0710ドルと日通し安値を付けたものの、前日の安値1.0686ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。フランスなどユーロ圏の政治や財政を巡る過度な懸念が和らいだこともユーロ買い・ドル売りを誘った。
 米商務省が発表した5月米小売売上高が予想を下回ったことが分かると米長期金利の低下とともに全般ドル売りが活発化。アジア時間の高値1.0741ドルを上抜けて一時1.0761ドルまで上値を伸ばした。
 ただ、ロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いのフローが観測されると、1.0732ドル付近まで上値を切り下げた。

 ドル円は4日続伸。終値は157.86円と前営業日NY終値(157.74円)と比べて12銭程度のドル高水準だった。米小売売上高の下振れをきっかけに全般ドル売りが優勢になると157.63円付近まで下押ししたものの、ユーロ円などクロス円の上昇につれた買いが入ると158.01円付近まで持ち直した。ただ、米長期金利が低下する中で戻りは限定的だった。
 なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「金融緩和に関する決定は今後の経済データ次第」と述べたほか、クーグラー米連邦準備理事会(FRB)理事は「インフレ率は現時点でなお高すぎるものの、経済情勢が正しい方向に進み続ける限り、年内の利下げ開始が適切になる」などと発言。また、コリンズ米ボストン連銀総裁は「インフレ率が目標とする2%に持続的に向かっているか判断するのは時期尚早」と話したほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁は「利下げ支持を検討する前にさらに数カ月分の経済データを分析する必要がある」と語った。

 ユーロ円は続伸。終値は169.54円と前営業日NY終値(169.31円)と比べて23銭程度のユーロ高水準。ユーロドルの上昇につれた買いが優勢になると一時169.91円と日通し高値を付けたものの、ユーロドルが伸び悩むとユーロ円にも売りが出て169.35円付近まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:157.52円 - 158.23円
ユーロドル:1.0710ドル - 1.0761ドル
ユーロ円:168.97円 - 169.91円

(中村)
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