ニューヨーク外国為替市場概況・23日 ドル円、続落

 23日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は155.59円と前営業日NY終値(157.04円)と比べて1円45銭程度のドル安水準だった。前週の河野太郎デジタル相に続き、自民党の茂木敏充幹事長が22日の講演で「日銀は段階的な利上げの検討も含めて金融政策を正常化する方針をもっと明確に打ち出す必要がある」と話し、日銀の利上げに言及すると、日銀の政策正常化への思惑が高まり円買い・ドル売りが優勢となった。
 21時30分前には156.27円付近まで下げ渋る場面もあったが、米長期金利の低下に伴う円買い・ドル売りが入ると再び弱含む展開に。取引終了間際には一時155.57円と日通し安値を更新した。
 なお、この日発表の6月米中古住宅販売件数や7月米リッチモンド連銀製造業指数は予想より弱い内容となった。

 ユーロドルは反落。終値は1.0854ドルと前営業日NY終値(1.0891ドル)と比べて0.0037ドル程度のユーロ安水準だった。欧州時間にデギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁が「9月は意思決定するには適した月である」と述べたと伝わると、ECBが9月に追加利下げに動くとの思惑が高まった。全般ユーロ売りが優勢になると、24時前に一時1.0844ドルと日通し安値を更新した。
 なお、ユーロポンドは一時0.8398ポンド、ユーロカナダドルは1.4932カナダドル、ユーロスイスフランは0.9669スイスフランまで値を下げた。

 ユーロ円は大幅に3日続落。終値は168.88円と前営業日NY終値(171.03円)と比べて2円15銭程度のユーロ安水準。30-31日に日銀金融政策決定会合を控える中、日銀の金融政策正常化への思惑が高まると円買いが優勢となった。ECBの追加利下げ観測を背景にユーロ安も進むと、2時30分過ぎに一時168.84円と6月17日以来の安値を更新した。

本日の参考レンジ
ドル円:155.57円 - 157.10円
ユーロドル:1.0844ドル - 1.0897ドル
ユーロ円:168.84円 - 171.09円

(中村)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。