ニューヨーク外国為替市場概況・16日 ドル円、3日ぶり反落

 16日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3営業日ぶりに反落。終値は147.63円と前営業日NY終値(149.28円)と比べて1円65銭程度のドル安水準だった。米商務省がこの日発表した7月米住宅着工件数と同月建設許可件数が予想を下回ったことを受けて全般ドル売りが先行。22時過ぎに一時147.63円まで値を下げた。市場では「米住宅着工件数は2020年5月以来の低水準に落ち込んだ。需要が弱く、在庫は高水準にある」との指摘があった。
 その後発表された8月米ミシガン大学消費者態度指数速報値と消費者の期待インフレ率が予想を上回ったことが分かると148.27円付近まで下げ渋ったものの、戻りは鈍かった。前日発表の7月米小売売上高など市場の関心が高かった米経済指標の一部が市場予想を上回ったのをきっかけに、昨日NY市場では149.39円まで急伸。週末を控えたポジション調整目的の売りが出た。米長期金利が再び低下に転じたことも相場の重しとなり、5時過ぎには147.57円と日通し安値を更新した。

 ユーロドルは反発。終値は1.1027ドルと前営業日NY終値(1.0972ドル)と比べて0.0055ドル程度のユーロ高水準だった。予想を下回る米住宅指標をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行。23時前に一時1.1005ドルまで値を上げた。その後発表された米ミシガン大消費者信頼感と期待インフレ率が予想を上回ったことが分かると1.0983ドル付近まで下押ししたものの、売り一巡後は再び強含んだ。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りが優勢となり、取引終了間際に一時1.1030ドルと日通し高値を更新した。

 ユーロ円は5日ぶり反落。終値は162.80円と前営業日NY終値(163.80円)と比べて1円程度のユーロ安水準。22時過ぎに一時162.30円と日通し安値を付けたあとは163.02円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは限定的だった。ドル円と似た動きとなった。

本日の参考レンジ
ドル円:147.57円 - 149.35円
ユーロドル:1.0971ドル - 1.1030ドル
ユーロ円:162.30円 - 163.88円

(中村)
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