ニューヨーク外国為替市場概況・15日 ドル円、続伸

 15日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続伸。終値は149.28円と前営業日NY終値(147.33円)と比べて1円95銭程度のドル高水準だった。7月米小売売上高や前週分の米新規失業保険申請件数など市場の関心が高かった米経済指標が予想より強い内容だったことが伝わると米景気減速への過度な懸念が和らぎ、米長期金利が大幅に上昇。日米金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが優勢となった。取引終了間際には一時149.39円と2日以来の高値を付けた。
 なお、7月米鉱工業生産や8月米NAHB住宅市場指数が予想より弱い内容だったことが分かると、148.78円付近まで伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的だった。

 ユーロドルは4営業日ぶりに反落。終値は1.0972ドルと前営業日NY終値(1.1012ドル)と比べて0.0040ドル程度のユーロ安水準だった。予想を上回る米小売売上高をきっかけに全般ドル買いが活発化すると一時1.0950ドルまで値を下げた。ただ、その後発表の米経済指標が予想を下回ると1.0990ドル付近まで下げ渋る場面があった。
 なお、ムサレム米セントルイス連銀総裁はこの日開催されたイベントで「インフレと雇用に関するリスクのバランスは変化したようだ。政策金利の変更時期が近づいているかもしれない」などと話した。

 ユーロ円は4日続伸。終値は163.80円と前営業日NY終値(162.25円)と比べて1円55銭程度のユーロ高水準。この日発表の米経済指標が景気減速への過度な懸念を払しょくする内容だったことが分かるとダウ平均が一時580ドル超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移。リスク・オンの円売り・ユーロ買いが優勢となり、取引終了間際に一時163.89円と7月31日以来の高値を付けた。
 ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1050円高の3万7700円まで上昇した。

本日の参考レンジ
ドル円:147.06円 - 149.39円
ユーロドル:1.0950ドル - 1.1016ドル
ユーロ円:161.95円 - 163.89円

(中村)
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