NY為替見通し=ドル円、米10年債利回りの動向に注視しつつ、8/5安値を窺う展開か
本日のNY為替市場のドル円は、中東情勢やNY債券市場の動向に注視しながら、8月5日の安値141.70円を窺う軟調推移が予想される。
ドル円は、7月31日の日銀金融政策決定会合の後の植田日銀総裁のタカ派発言と米連邦公開市場委員会(FOMC)の後のパウエルFRB議長のハト派発言を受けて、ドル売りに傾斜した後、8月2日の米7月雇用統計がドル売りに拍車をかけて8月5日に141.70円まで下落していた。
そして、8月23日の植田日銀総裁の閉会中審査でのややタカ派的な発言「緩和の度合いを調整していくという基本的な姿勢に変わりない」とパウエルFRB議長のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)でのハト派発言「利下げの時が来た」を受けて、143円台まで売り込まれている。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」での9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げの幅は0.25%のままだが、11月のFOMCでは0.50%の利下げ確率が高まり、12月のFOMCでは0.25%の利下げで、年末のFF金利誘導目標は、現在より1%低い4.25-50%まで低下することが見込まれている。
今週のリスクシナリオは、週末に発表される米7月PCEデフレーターが予想を下回り、9月のFOMCでの利下げ幅が0.50%に拡大することになる。
また、日銀金融政策決定会合での追加利上げは、9月20日は自民党総裁選直前のため据え置きが見込まれるものの、10月30-31日は0.25%の追加利上げにより、金利の壁と見なされている0.50%に到達する可能性が高まっている。
当面の間、日米10年債利回り格差の縮小が見込まれることで、ドル円も落ち着き所を探る展開が予想される。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、144.99円(5日移動平均線)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、141.70円(8/5安値)
(山下)
ドル円は、7月31日の日銀金融政策決定会合の後の植田日銀総裁のタカ派発言と米連邦公開市場委員会(FOMC)の後のパウエルFRB議長のハト派発言を受けて、ドル売りに傾斜した後、8月2日の米7月雇用統計がドル売りに拍車をかけて8月5日に141.70円まで下落していた。
そして、8月23日の植田日銀総裁の閉会中審査でのややタカ派的な発言「緩和の度合いを調整していくという基本的な姿勢に変わりない」とパウエルFRB議長のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)でのハト派発言「利下げの時が来た」を受けて、143円台まで売り込まれている。
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」での9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げの幅は0.25%のままだが、11月のFOMCでは0.50%の利下げ確率が高まり、12月のFOMCでは0.25%の利下げで、年末のFF金利誘導目標は、現在より1%低い4.25-50%まで低下することが見込まれている。
今週のリスクシナリオは、週末に発表される米7月PCEデフレーターが予想を下回り、9月のFOMCでの利下げ幅が0.50%に拡大することになる。
また、日銀金融政策決定会合での追加利上げは、9月20日は自民党総裁選直前のため据え置きが見込まれるものの、10月30-31日は0.25%の追加利上げにより、金利の壁と見なされている0.50%に到達する可能性が高まっている。
当面の間、日米10年債利回り格差の縮小が見込まれることで、ドル円も落ち着き所を探る展開が予想される。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、144.99円(5日移動平均線)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、141.70円(8/5安値)
(山下)