株式明日の戦略-伸び悩むもプラスで終了、あすは材料難も下値は堅いか

 9月に入り2日の日経平均は続伸。終値は53円高の38700円。米国株高と円安進行を受けて、寄り付きは300円を超える上昇。節目の39000円を上回って始まり、開始直後には上げ幅を400円超に広げた。高寄りした後は買いが続かず失速。前場で上げ幅を2桁に縮めると、後場に入って早々にマイナス圏に沈んだ。そこから下げ幅を3桁に広げたが、38500円を割り込んだところでは切り返し、再びプラス圏に浮上。引け間際にもマイナス圏に沈む場面があったが、小幅なプラスで取引を終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆3200億円。業種別では非鉄金属、銀行、その他金融などが上昇している一方、医薬品、海運、陸運などが下落した。証券会社が投資評価を引き上げた東京センチュリー<8439.T>が急伸。半面、株式の売り出しを発表した浜松ホトニクス<6965.T>が大幅に下落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり628/値下がり967。IHIや川崎重工が大幅上昇。ほか売買代金上位では、さくらネット、フジクラ、セブン&アイ、アドバンテストなどの動きが良かった。為替が円安に振れたことからホンダやSUBARUなど自動車株が全般堅調。米長期金利の上昇を手がかりに、MS&ADやSOMPOなど保険株に資金が向かった。決算が好感されたラクーンHDが14.8%高と値を飛ばした。

 一方、ディスコやレーザーテックなど半導体の一角が大幅安。住友ファーマや中外製薬など、薬品株に下に値幅が出るものが散見された。JR東海や富士急行など鉄道株の多くが下落。売り出しを発表したホーチキが8.9%安と大きく値を崩した。

 日経平均は小幅上昇。序盤で39000円を上回りながら、早い時間に上げ幅を縮めたことは物足りない。一方、急失速して一時3桁安となりながらも、プラスで終えた点はなかなか強い。安値は38476円で、終値は38700円。少し前までは抵抗となっていた節目の38500円が、きょうはサポートとして機能している。8月30日の米国株も、序盤と終盤は強かった一方、中盤は失速していた。本日の米国は休場であすの東京市場は材料難となるが、きょう利食い売りをこなしながらもしっかり上昇したことから、下値は堅いと考える。欧州株が堅調に推移して為替が落ち着いていれば、改めて39000円を試しに行っても不思議はない。
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