株式明日の戦略-半導体株が弱く3日ぶり反落、39000円より上の買いづらさを意識

 3日の日経平均は3日ぶり小幅反落。終値は14円安の38686円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1230/値下がり364と、値上がり銘柄は1000を超えた。三菱UHJや三井住友など銀行株が大幅上昇。メルカリ、楽天G、さくらネットに強い動きが見られた。リリースからスポンジチタンの需要拡大期待が高まった大阪チタニウムが値を飛ばし、同業の東邦チタニウムも連れ高。中小型ではリリースを材料に前日急騰した銘柄に資金が向かっており、ジーダットやイシンが連日でストップ高となった。

 一方、レーザーテック、ディスコ、アドバンテスト、TOWAなど半導体装置株が軒並み大幅安。川崎汽船や商船三井など海運株が売りに押された。円安に振れていたドル円が東京時間では円高に傾斜したことから、トヨタやホンダが買い一巡後に失速して下落で終了。ブリヂストンや横浜ゴムなどタイヤ株が軒並み安となった。業績関連では1Qが減益着地となった伊藤園が大幅安となった。

 日経平均は小幅安。後場に下げに転じてもプライムでは値上がり銘柄が多い状態が継続しており、引けにかけては急速に値を戻している。ただ、2日、3日と39000円近辺で上値が抑えられている点は懸念材料。特にきょうは不自然なくらいに半導体株が売り込まれた。半導体株が嫌われると、指数の力強い上昇が期待しづらくなる。

 休場明け3日の米国市場では、8月のISM製造業景況指数を消化する。4日には7月JOLTS求人件数、5日には8月ISM非製造業景況指数、6日には8月雇用統計と、あす以降も注目の指標を連日で確認する。目先の日本株は米国株やドル円動向に振らされやすくなるだろう。米国株が強く、為替がそれほど円高に振れなければ、大型株優位の展開が想定される。一方、米国株が経済指標を好感できなかったり、米国株が上昇してもドル安・円高が進行した場合などは、大型株を避けて中小型株に資金が向かう可能性が高い。
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