ロンドン為替見通し=8月のサービス部門PMI改定値や仏中銀総裁の講演に要注目か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、8月の仏独ユーロ圏のサービス部門PMI改定値や7月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)を見極めた後、ビルロワドガロー仏中銀総裁の講演に注目する展開となる。
 また、引き続きウクライナ戦争に関するヘッドラインには警戒しておきたい。

 8月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)は、前年同月比+2.2%と、2021年半ば以来の低水準に減速した。ハト派のビルロワドガロー仏中銀総裁は「個人的には9月12日の会合では行動すべきだと考えている。新たな利下げを決定するのは正当であり、賢明と言えるだろう」と述べており、本日の講演でも同様の見解が予想される。

 タカ派と目されるナーゲル独連銀総裁は、昨日、「インフレの大波は終わった。9月利下げを支持するかどうかは事前に明言しない」と述べているものの、先日、物価が今の道筋の通りで推移するとの条件付で、複数回の利下げに前向きな見方を明かしていた。

 先日発表された8月の仏独ユーロ圏の製造業PMI改定値は、上方修正されたことで、サービス部門PMI改定値も上方修正される可能性が高まっている。

 ポンドドルも8月英サービス部門PMI改定値を見極めた後は、米10年債利回りの動向次第の展開が予想される。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1114ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:161.46円(日足一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.3266ドル(8/27高値)
・ポンド円:191.50円(日足一目均衡表・転換線)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0990ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:159.79円(8/12安値)
・ポンドドル:1.3011ドル(8/21安値)
・ポンド円:188.84円(日足一目均衡表・基準線)


(山下)
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