NY為替見通し=FOMC金利変更が予想通りでも荒っぽい動きになる可能性

 NYタイムは市場の最注目イベントである米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策発表がある。市場では政策金利であるフェデラルファンドレート(FF金利)の誘導目標レンジを現行の5.25-5.50%から5.00-5.25%へ25bp(ベーシスポイント、1bp=0.001%)引き下げるとの見方が優位となっている。

 ただ、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると25bpの利下げ織り込み度は37%にとどまっており、4.75-5.00%へ50bp引き下げるとの織り込みが63%まで高まっている。政策金利の水準が潜在成長率を上回っているとして、ダドリー前米NY連銀総裁が「FRBには、0.50%の利下げを開始する強い論拠がある」などと述べたことも50bp利下げの思惑を高めた。

 金利先物市場が示唆する前のめりの大幅利下げ織り込みはかく乱要因で、大方の予想通り25bp利下げとなった場合も、一部の思惑通り50bp利下げとなった場合も発表直後のマーケットの動きを荒っぽくする可能性がある。目先の動きに振らされて高値を掴んでしまったり、安値を売り込んでしまったりするリスクに注意したい。

 FOMCの政策金利水準だけでなく、会合後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見における発言から、今後の利下げの道筋を読み取り、市場が上下する展開も想定しておきたい。


・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、昨日17日高値142.47円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、昨日17日安値140.32円。

(関口)
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