NYマーケットダイジェスト・23日 株安・金利上昇・円安・ドル高

(23日終値)
ドル・円相場:1ドル=152.76円(前営業日比△1.68円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.69円(△1.52円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0782ドル(▲0.0017ドル)
ダウ工業株30種平均:42514.95ドル(▲409.94ドル)
ナスダック総合株価指数:18276.66(▲296.47)
10年物米国債利回り:4.24%(△0.03%)
WTI原油先物12月限:1バレル=70.77ドル(▲0.97ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=2729.4ドル(▲30.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数
(前週比)   ▲6.7%     ▲17.0%
9月米中古住宅販売件数
(前月比)   ▲1.0%    ▲2.0%・改
(年率換算件数)384万件    388万件・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。米利下げ観測の後退を背景に米長期金利が上昇すると全般ドル買いが先行。21時30分前に一時153.19円と7月31日以来の高値を更新した。「衆院選での自民・公明与党の苦戦が予想されるなど政局不安が高まる中で、月末の日銀金融政策決定会合で利上げは実施されづらいだろう」との思惑が浮上し、円売りを誘った面もあった。
 なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.2556%前後と7月26日以来約3カ月ぶりの高水準を記録。11月の米大統領選挙でトランプ前大統領が優勢との見方が強まる中、米金利の上昇が続いた。
 もっとも、153円台では利食い売りなどが出たため、滞空時間は短かった。ダウ平均が一時600ドル超下落したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が大証終値比430円安の3万7640円まで下げたことが相場の重しとなり、3時30分前には152.48円付近まで下押しした。

・ユーロドルは小幅ながら3日続落。米利下げ観測が後退する一方、ユーロ圏では低迷する経済を支えるため、欧州中央銀行(ECB)が12月に大幅利下げを実施するとの見方が強まっており、ユーロ売り・ドル買いが優勢になった。21時30分前には一時1.0761ドルと7月3日以来の安値を更新した。
 ただ、米長期金利の上昇が一服すると下げ渋った。引けにかけては1.0787ドル付近まで下げ幅を縮める場面があった。
 なお、米連邦準備理事会(FRB)はこの日公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)で「米経済活動はほぼ全ての地区で前回から横ばいとなった」と総括。2地区が「緩やかな成長」と報告し、「ほとんどの地区では製造活動が縮小した」と指摘した。

・ユーロ円は3日続伸。東京市場からの円売りの流れが継続し、23時30分前に一時165.02円と7月31日以来の高値を付けたが、買い一巡後は伸び悩んだ。ドル円の上げ幅縮小や日米株価指数の下落が相場の重しとなり、3時30分前に164.30円付近まで上値を切り下げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落。米長期金利が上昇し、株式の相対的な割高感が意識されたことが相場の重しとなり、指数は一時600ドル超下落した。マクドナルドやアップル、コカ・コーラ、ボーイングなど、個別の材料をきっかけに大きく売られた銘柄が目立った。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は6日ぶりに反落。足もとで相場上昇が続いたあとだけに利益確定目的の売りが優勢となった。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続落。米利下げ観測の後退を背景に売りが優勢となった。11月の米大統領選挙でトランプ前大統領が優勢との見方も相場の重しとなり、利回りは一時4.2556%前後と7月26日以来約3カ月ぶりの高水準を付けた。

・原油先物相場は3日ぶりに反落。ドルが全面高になると、ドルで取引される原油先物は割高感から軟調な動きを見せた。一時中東情勢などの緊迫化などもあり買い戻しが入る場面もあったが、米エネルギー省(EIA)が発表した週間石油在庫で原油とガソリンがともに積み増し幅が市場予想を大きく上回ると、供給過剰懸念が浮上し再び売りに押され3日ぶりに反落して引けた。

・金先物相場は7日ぶりに反落。米選挙などの大きなイベントを控え、安全資産とされる金先物価格は連日高値を更新していたが7日ぶりに反落して引けた。米長期債利回りが上昇したことや、ドルが全面高になったことで、ドルで取引される金先物が割高感になったことが重し。

(中村)
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