ハンガリー、インフレ連動型増税案で財政改善目指す

 ハンガリー政府は2025年からいくつかの税金を前年7月のインフレ率に連動して引き上げる提案を行った。これは、景気後退に陥った経済の中で予算の穴を埋めるための広範な取り組みの一環。提案には、燃料、アルコール、たばこの物品税や自動車登録・所有税の引き上げが含まれているが、中央銀行は同様の慣行がインフレ抑制の妨げになるとして批判している。

 7月のインフレ率は前年比4.1%で、1月の25.7%から大幅に低下したが、中央銀行の目標3%をわずかに上回っている。エコノミストは、エネルギー価格ショックが再び起こった場合、翌年のインフレ率に波及効果があると指摘している。一方で、この新しい仕組みは予算収入の安定化に役立つ可能性があり、景気回復の遅れやインフレ連動型支出の増加により、予算は圧迫されている。政府は公共投資の延期や増税を余儀なくされており、中央銀行は物価上昇傾向が目標を上回る可能性を指摘している。

(越後)
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