ロンドン為替見通し=米国債券市場が休場のため動きづらい展開か

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、米国債券市場がベテランズデーの祝日で休場となり、重要な経済指標や要人発言の予定もないため、動きづらい展開が予想される。

 ユーロドルの1.0700ドルには、11日、13日、15日のNYカットオプションが控え、1.0725ドルには12日の大きめのNYカットオプションが控えており、値動きを抑制する可能性には警戒しておきたい。

 現状のユーロ売り要因は以下の通りとなるが、本日も関連ヘッドラインに警戒しておきたい。

 ウクライナ戦争に関しては、10日にウクライナ軍はモスクワに対する最大規模の無人機攻撃を行い、トランプ次期米大統領がプーチン露大統領に対してウクライナ戦争を激化させないように忠告した、と報じられている。

 ドイツの連立政権崩壊を受けた政治的な不透明感に関しては、ショルツ独首相は、クリスマス前に信任投票を実施する用意がある、と述べ、早期の総選挙実施に意欲を示した。

 12月の欧州中央銀行(ECB)理事会での追加利下げ観測に関しては、ラガルドECB総裁は「データ次第」と述べつつも、追加利下げに前向きなスタンスを示していた。

 第2次トランプ米政権による対欧州連合(EU)の関税導入計画に関しては、ユーロ圏のさらなる景況感悪化に繋がることになるため、中期的なユーロ売り要因となる可能性に警戒しておきたい。EUは中国とも貿易戦争の可能性が高まっている。

想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0778ドル(5日移動平均線)
・ユーロ円:164.27円(日足一目均衡表・基準線)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0650ドル(5/1安値)
・ユーロ円:162.78円(10/22安値)


(山下)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。