NY株見通し-今週は先行きの利下げ見通しを巡りFOMCに注目

 今週のNY市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目。先週はダウ平均が1.82%安と2週続落し、S&P500が0.64%安と4週ぶりに反落した一方、ナスダック総合は0.34%高と4週続伸した。主要3指数が最高値圏で推移し高値警戒感が強まる中、米11月生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回る伸びとなったことなどで、米10年債利回りが11月22日以来となる4.40%台に上昇したことが重しとなり、幅広い銘柄が下落したが、好決算や強い見通しを発表したブロードコムやトランプ次期政権の政策期待が高まったテスラなどが大幅高となりナスダック総合を押し上げた。ナスダック総合は12日を除く4日間で取引時間中の史上最高値を更新し、終値では初めて20000ポイントを突破した。

 今週は2025年の利下げ見通しを巡り水曜日に結果が公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まる。CMEのフェドウォッチ・ツールでは97%の確率で0.25%の利下げが予想されているが、公表されるFOMCメンバーの2025年のFF金利予想(ドット・プロット)が注目される。市場では2025年に3回、又は4回の利下げを予想しており、ドット・プロットが市場予想に沿ったものとなれば、年末に向かってもう一段の株価上昇が期待できそうだ。また、金曜日には米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注視する11月個人消費支出(PCE)価格指数の発表もあり、足もとのインフレ動向にも要注目となる。このほかの経済指標は11月小売売上高、11月住宅着工件数、11月中古住宅販売件数など。決算発表はマイクロン・テクノロジー、ダーデン・レストランツ、ナイキ、フェデックスなどS&P500採用の15銘柄が発表予定で、決算やガイダンスが注目される。

 今晩の米経済指標・イベントは12月NY連銀製造業業況指数、12月製造業・サービス業PMI 速報値など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:12月16日、14:00)
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