東京為替見通し=ドル円、明朝4時のFOMC声明控えて底堅い展開か

 17日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、11月米小売売上高や米鉱工業生産が予想を下回り、米10年債利回りが低下したことなどで153.16円まで下落した。ユーロドルは、欧州時間発表の12月独Ifo企業景況感指数が予想を下回ったことで1.0479ドルまで下落した後、1.0516ドル付近まで持ち直した。ユーロ円は米国株安に伴うリスク回避の円買いで160.78円まで下落した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、明朝4時に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)でのタカ派的利下げ観測や、明日の日銀金融政策決定会合の利上げ見送り観測から、下値は限定的だと思われる。

 FOMCでは、FF金利誘導目標の0.25%の利下げ(⇒4.25-50%)はほぼ確実視されているが、来年1月20日の第2次トランプ米政権発足後の28-29日のFOMCでは据え置きが見込まれているため、タカ派的な利下げと見なされている。

 リスクシナリオは、パウエルFRB議長の発言「利下げを急ぐ必要性はない」の通りに据え置きだった場合、そしてドット・プロット(金利予測分布図)でのターミナルレート(利下げの最終到達点)が引き上げられた場合となる。

 ウォールストリート・ジャーナル紙のFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者は昨日、「今週の選択肢の一つは、0.25ポイントの利下げを実施するとともに、新たな経済見通しで、利下げペースを減速させる用意があると強く示唆すること」と報じている。

 FOMCでのドット・プロットの9月から12月への変更の可能性は以下の通りとなる。
■9月FOMCのドット・プロット(第1次利下げ:4.75-5.00%)
・2025年利下げ(▲1.00%=0.25%x4回):3.25-50%
・2026年末時点の政策金利(中立金利):2.90%(2.75-3.00%)
※パウエルFRB議長「政策を調整(利下げ)する時が来た」

■12月FOMCのドット・プロット(第3次利下げか?:4.25-50%)
・2025年利下げ(▲0.75%=0.25%x3回):3.50-75%
・2026年末時点の政策金利(中立金利):3.10%?(3.00-25%)
※パウエルFRB議長「利下げを急ぐ必要性はない」

 ドル円のテクニカル分析での上値の目処は以下の通りとなる。
・156.75円(11月15日の高値)
・155.60円(7月3日の高値161.95円から156.75円を経由する抵抗線)
・154.84円(156.75円から148.65円までの下落幅の76.4%戻し)


(山下)
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